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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第4章 ドラゴンへの道
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玉玉実験



 しかしもっと情報が欲しい…… 呪いのたぐいは祝福で消せるのはメルゼブルグの時に証明できたが、祝福を呪いで打ち消すことはできるのか? 我、以前に作った魔力を吸収・貯蔵・放出できる祝福水晶を何個か出した、おぇおぇおぇおぇおぇ。


「ドドドドドーシタ、スネーク! 何を吐き出したんだ!」


「あら、とてもきれいな水晶玉ですね! もしかしたらプレゼントしてくれるのかしら?」


「…… 師匠がつくった? 」


あ、欲しかった? そしたらひとつづつあげるよ? でも、それまだ魔力を注入してないんでちょっと待たれよ……


「これは…… 蒼天を作ったときのトパーズやヴィンのラセンダにはまっているものとは違うな…… 何か試すのか?」


「隊長さんも同じようなものをもらったんなら私たちが貰ってもいいよな! 」


「そうですよねぇ。隊長さんはどんなものをスネ君からもらったんですか?」


「…… すごく…… 気になる…… 」


「私が貰ったのは、さるドワーフから贈られた剣に、私の風魔法を馴染ませるように作られた宝玉だ。スカイブルーのトパーズだとヴィンは言ってたな」


「すると、ヴィンちゃんやバウちゃんも何か貰ったんですか? ねねね、バウちゃんは何貰ったの? 」


「…… あー、 あたしがもらったのはー…… 手に嵌めるこれですよー……」


エマさん、我の方をちらりと見ながらエマさん専用のカイザーナックル、通称エマ・ナックルをポーチから出した。宝玉っぽいのは渡していないからな…… いや、それらしいのは渡したけど粉砕して綱や廻しに練りこんだな!


「あー! いいな! これ! スネーク、俺にも作ってくれ! 」


カイザーナックルがいいのか? もっとその人に合わせた武器を作った方がいいと思うのだが。


「でも、これは宝玉ではありませんね。バウちゃんは宝玉には興味がないのかな? これでいいの? 」


「あたしー、スネークさんにオニク一杯貰ったからー」


エマさんは、タマより団子ニクですな! でももっといいもん渡しただろが!


”あれはー、先輩方には見せたくありませぬーーー!”


さよですか。


「それで、ヴィンちゃんのはどんなものなんですか? 水魔法も使えるヴィンちゃんにはどんな宝玉を?」


「ヴィンは火魔法と水魔法が使えるから、二つの魔法が発動できるように、えと、ルビーとアクアマリン? だったか? のついた杖をあげてたよな? 」


「そっかー! で、これは俺たちにもくれるんだよな! 」


いや、これは単に我の実験用にだしたものだが?


「あとで専用の武器を作ってくれるそうだ。それは何か実験に使うと言ってるな」


ヒカリ娘ズは納得いかない顔をしていたが、ま、あとで何か作ってやるさ。さて、それでは実験をしてみましょう。それは、一度我がこの玉につけた祝福を付呪を使って解消できるかどうかです…… 危ないから外でやるか。その玉、持ってきて。


からららん♪


外はとっぷり日も暮れ、星空になっていた。星を見るのも久しぶりだ。ツァオパーべスぺの襲撃の夜以来のような気がしますね。エマさんが梅を燻している竈からたいまつ用の火を持ってきてその辺に置いた。さてと、我、祝福玉をボルちゃんから受け取ります。そんじゃ、1つ目のやつに魔力を入れてみましょう。我、玉を咥える。あ、顎が…… うまく顎に玉がはまったところで土魔法の魔力でも加えてみますか…… 何でもいいけど、土魔法Lv.26土壁アースウォール


「す、水晶玉が……リーちゃんの目玉みたいにどんより濁ってきたー! 」


「…… 私の目玉はあなたの銭色の目玉みたいには濁ってない…… 」


ふむ、どうやらちゃんと魔力を吸収しているようですな。それでは…… 


”赤魔法Lv.4付呪カーズ・弱!”


“どのような付呪を施しますか?”


“今咥えている水晶玉に祝福がなくなる呪いをオナシャス!”


“パヤヤヤ~ン” パリンッ! ズズーーーーーーーン!


赤魔法が成功したときに聞こえる効果音と同時に水晶玉が砕け散った……一瞬遅れて我が使う土魔法Lv.26土壁が現れましたな。


「スネークよ、どういうことか説明してくれるか?」


我、ボルちゃんから説明を求められてしまいました。  


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