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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第4章 ドラゴンへの道
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夕食後の晩飯…… 何を言っているのかわからないと思うが



 さて、神様?にお供えをした後は、宿のスタッフとエルフのやつら、あとババアズでお疲れさまでしたのアイスクリーム…… おっと、大将とメルちゃん、ハンナちゃんはちゃんとした晩飯食ってなかったよな。我、残り物の角煮とポテサラを皿に装ってあげますよ。あとはブロートはヴァイツェンブロートをハンナちゃんからもらって、適切な大きさにカット! バターとチーズをのっけて軽く火魔法で炙ります……


「かば焼きもよかったけどよー、この{カクニ}もうめーなー! で、こっちが{ポテサラ}っていうのか? なにでできてるんだ?」


「作り方はメルジーナさんにレシピを渡しておきました。これはお助けイモと調味料{マヨ}からできてます。こんなにおいしくなるんですね!」


「この{カクニ}もすごくおいしいです! ゾヤゾーゼを使うと味が広がりますね!」


「これだとゾヤゾーゼがいくら高いと言っても、調味料とオニクの合計で銅貨2枚で収まります、計算上は」


「あと聞きてーんだが、このエールはなんだ? やたらと濃い味だな! こんなエールがあったか?」


「これは普通に売っているエールを、スネークの魔道具で濃縮したものだ」


「スネーク君! その魔道具、私に売ってくれない?」


お前、何でも欲しがりだな! これはハンナちゃんにあげたものだが。


「私は特にかまいませんが。お酒を飲むわけではないし、味もわかりませんので」


「ま、エールは水代わりだからな。私もそれほどこだわりはない…… スネークよ、売るならいくらで売る? 」


そうですな、ヘンテコ魔道具と同じくらいでいいんじゃね?


「…… 回転魔道具か。あれはたしか銀貨1枚だったか? 」


「買ったわ! いろいろポーションを作るのに濃縮道具があると燃料使わなくって経済的なのよね! コーデさん、お金持ってる?」


アイスを食っていた実ババアから銀貨を受け取ると、仮ババアはアイスを食いながら箱を開けたり閉めたりして使い方を確認したようだ。


「スネークさ~ん……」


ん? 今度はエマさんか。どうした?


「あたし~、{しゃぶしゃぶ}食べたいって言いましたよね~」


しゃぶしゃぶという指定はなかった気がするのだが…… しかし晩飯は皆と一緒に食ったはずでは?


「今日はたくさん泳いだのでお腹が空いているのですよー! さっき魔道冷蔵庫見ましたがー、タウルスオニクの薄切りありましたよねー? 」


ちっ! 発見されてしまったか。


「おおお、新兵ちゃんはまだ食えるのか? こりゃ大物になりそうだ! 」


「これくらい食べないと隊長さんみたいに肉質がよくならないのですね! 」


「…… 理解不能。食べたものはどこに消えてる?……」


まだ晩飯作るが、食いたい奴はいるか? 確認をしたら大将とメルちゃん、仮ババアの宿屋一家が手を挙げた。新しい料理を食ってみたいのだな。薄切りしたタウルスニクを土鍋で沸かしたお湯で加熱しましょう! お湯が沸くのを待つ間、小さなフライパンでワイン、ゾヤゾーゼ、糖、そして昆布を刻んで入れて一煮立ちさせます。あとはショウガ・ニンニク・ワサビの薬味をすり下ろし、ついでに大根も大量にすりおろしましょう。どれくらい食うかわからんから、5㎏分ぐらい? あとは何? 玉ねぎをスライスしてさっとゆでてみますか? そして炭水化物にポテサラ。飲み物にはハチミツレモン。お湯が沸いて、タウルスニクをさっとお湯にくぐらせまして、湯掻き終わったらあらかじめ作っておいた氷水で粗熱取って大皿に盛りつけます。トマーテとキュキュミスをカットして添え物にして完成。タウルスニクの冷やししゃぶしゃぶや! 小皿に好きなソースをのっけて食べりや!


「わーお! これがタウルスオニクのしゃぶしゃぶですかー! お昼のスクローファとは違った味わい! 」 


当たり前です! ニクが違うのだから! しかし、夕食に角煮、ナーギーのかば焼き2串は食っているはずなのに、まだ食うのか……


「あたしー、今日はー大活躍したと思うのですー! お父さんもそう思うでしょー? 」


「お、おう! そうだな、このお嬢がいなかったら、ナーギーはこんなに獲れなかったな! 」


ちなみにどうやってナーギーを大量確保したんだ?


「それはもう、ナーギーの潜んでいるところに行ってー、潜っては捕まえてー潜っては捕まえてー! 今日はスネークさんがいるからー、服濡れても大丈夫だと思ってー!」   


「隊長とこの街を出る前は、エマさん裸で魚を捕まえてましたもんね! 」


ん? 二月前に裸で魚を獲っていた? ボルちゃんよ…… ギルドのあの依頼書って……


「ん?依頼書がどうかしたのか? 」


黄色い掲示板に張ってあった依頼書じゃ! フランクフォートの川に現れたマーメイドってエマさんのことやない? 時期もあってるし、肌が白くってマーメイドに間違われたのと違うのか?


「ああー、あの依頼書のことか。しかし、ここには本物のマーメイドがいるからな」


「私、そんな水の冷たい時期に川へ入ったりしないわよ? 」


と、リアルマーメイドのご報告。一応ギルマスに報告しといたほうがいいんじゃね? タウルスニクをほおばるエマさんと大将、メルちゃんを尻目に明日のことを考える我とボルちゃんであった……


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