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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第4章 ドラゴンへの道
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さーて、本日のメニューは?

婆ズが静かになったので複数話が投稿可能になりました^^


訂正;ウナギ→ナーギー



 マギハンドを出しっぱなしで帰ります。出しっぱなしでも特にアラームが鳴るような感じはしませんね。


からららん♪


我、マギハンドでドアを開けまして中に入りますよ。まだまだお客さんはいないので、食堂は我らの独占状態です。ボルちゃんは何をしているのかと思ったら、革で何か作っていますな……


「もう戻ってきたのか。私に何かして欲しいことはあるか? 」


いや、何作ってるか知らんけどそのまま作業しててくれ。


「これは合流する隊員用にリュックを作っている」


そうかそうか。ハンナちゃんやエマさんばっかりに物品を支給してたらいかんもんな。それじゃこっちは邪魔にならんように離れたテーブルでするかい。まずは1石壺を出して、その中に水を入れます。おぇえええぇえええぇえおぉぉぇえぇえっぇぇ! 水を吐き終わったらその中に品種改良した梅をぶっこみます……桃の大きさはある梅ですが、おそらく桃みたいな味はしないと思う……


「お! でっかい桃だな? どうしたんだ? 1個もらうぜ! 」


宿屋の大将、我の静止が間に合わず、大きな青い梅の実をガリリ! ……


「お父さん…… 同じ過ちを二度繰り返してはいけないよ…… 」


た、大将は秘蔵のワインとか持ってないのか? それに梅を漬けると味わいがまた変わるぞ! ああ、その齧ったやつは蜂蜜につけてみるか? 


「しっかし、蛇公よ…… お前いろいろ調味料持ってんな」


「そんなことよりお父さん! モノがいろいろ浮いてたりすることに驚かないの?」


「ああ、もう蛇公の魔法なんだろ? そんなことじゃ驚かねぇ。魔法を使える魔物なんてざらにいるからな!」


へぇ、そうなんだ。我、マギハンドで洗った梅をテーブルの上に置いて、洗い終わった水はキッチンの流しに捨てます。これでまた1石鍋が使えますな。ヘタ部分をちびちび取りますが、マギハンド千手観音なのであっという間に終わります。これは糖漬け・蜂蜜漬けの方に入れときますかね。


 次は山椒の実です。他の種と同様、一つまみだけ我の体内で保存しておきまして、残りを使います。まずは金魔法Lv.1抽出で水分を飛ばして乾燥させて、つぎは、ハンナちゃん。擂粉木すりこぎと擦り棒だして!


「ほいさ!」


半分は粒のまま、あと半分は粉状にしましょう。風魔法Lv.4空気壁で擂粉木部分の上周りをドーム状に空気の壁が覆います…… 準備O.K.! いったれ、マギハンド千手観音! すり鉢の中に入っている山椒の実が高速ですりつぶされていきますな! こういう魔道具あったらいいのに! 回転する魔道具があるくらいだからありそうなもんだが…… おっと終わりましたな。あと5回もやれば、全部粉にできますな! そう言えば大将よ! 今日の晩飯は何にするんだ? 


「えっ? 晩飯…… そう言えばなんも考えてなかったぜ! ナーギーが手に入ると思ってたからな! 」


考えとらんのかい! いつもはどんなメニューなんだよ!


「昨晩食べたみたいな感じのが多いな。季節が変わると魚種も変わるが…… 」


ナーギーの骨とか肝はどうした? 


「ああ、とってあるぜ? だってお前がとっておけっていうから」


しかし骨やら肝やらはメインディッシュには程遠いな。せっかくだし、暑い時期にはカレーでもどうかな? 魚があるんならフィッシュカレーだ!


「”カレー”を作るのですか? 」


ああ、せっかく山椒が手に入ったんだ。実験してみるにはちょうどいいかなと思って。


「実験? 」


「おいおい、うちの店で実験は止めてくれよ」


実験ではない! 冒険なのだ! 冒険カレーともいうべきか!


「お父さん、私、あのタレでオニク焼いたらおいしいと思う!」


ああ、それもありですなぁ! 焼き鳥ならぬ焼き牛や焼き豚、焼き魚(ん? これは普通か? )ができます!


「あたしーーーーー、お昼に食べたーーーー、しゃぶしゃぶをーーーーーーー、タウルスオニクで食べたいなぁーーーーーーーーーー」


調理場の方からエマさんの声が聞こえてきました。さすがにエルフの耳は地獄耳です。エマさんが特別なんかな? 飯の話をちゃんと聞いてた。さて大将よ、誰の意見を採用するんだ?


「全部作ればいいのではないか? 」


ボルちゃん、作業をしながら話を聞いていたようです。


「カレーとやらはまだあるだろう? {しゃぶしゃぶ}は薄切りにするのが手間なだけで、奥方にニクを凍らせてもらえば簡単にできそうだし、串焼きなら分厚く切っておけばよい。ニクはまだまだこちらが持ってるし多少はサービスしてやってもよい。私もナーギーとやらを食べてみたかったが。ヴィンはナーギーを捌くのはできそうか? 」


「うーん…… あのぬるぬるを捕まえておくのは結構大変だと思います。宿のご主人のナイフ捌きは見事でしたし…… あのレベルになるには結構捌く経験が必要かと」


会話している間に、山椒の粉末が出来上がった。そんじゃ、ハンナちゃん、好きな量をもってけ。あとはこの宿で使わせてやりましょう。


「ふむ、これがマヒの実…… 山椒って言ってたか? 味見してもいいか? 」


ちょっとだけだぞ! 親指と人差し指でつまんで、それをナーギーの串全体に吹きかけて完成なのだ! あとはナーギーのキモでスープを作れば完成だな!


「…… ふんふん。なるほど、パプリカとは違う感じの香辛料ってところだな」


あのタレを使ってニクを焼いた後、これ使ってもいいぞ! 香辛料はいろいろ揃えてあるからな。


「そういや、ナーギーの骨も取ってあるんだが、あれも何かに使うのか? 」


あれも塩胡椒して高温で揚げるのだ! 魚の骨は揚げると食べれるようになるのだ! で、晩飯は何にするのだ?


「エルフの隊長さんが材料くれたもんでつくるわ! 」


現金な奴だ……


本日はこれにて。お読みいただきありがとうございます。

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