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我はツチノコ  作者: あいうわをん
第4章 ドラゴンへの道
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梅干しやつら

雨が続いております。降り続いている地方の方はご用心されてください。



 袋からゴロゴロと出てきた梅の実……


「うん? どうした? みんな黙りこくって? 結構うまそうだろ? 」


と言って一つ生でガリリと噛んだ大将…… 黙りこくってしまった……


「お、お父さん? これね、スネーク君に任せれば、おいしくなるから大丈夫だよ!」


お、おう! ちょうど梅干し作ろうと思ってたところだったんだ! 梅干しはいいぞー! 暑い時に食欲がなくなっても、梅干し見るだけでその酸っぱさを想像してよだれが出るからな! さあさ、作りましょう、作りましょう、梅干しちゃんを作りましょう! 梅干し作りに必要な塩はサービスしといてやんよ! あと必要なハーブのシーソもおまけにつけてやる! 梅干しの実を刻んでブタニクと合わせるとあっさりと食べられるんだぞ! さあさあ水洗いしてはいよ! 終わったら30秒でヘタとりな!


 水洗いをさっさと済ませ、ヘタをみんなでとっていく。今度は気持ち悪がられないように水魔道具で倍速壺に水を入れ、ヘタの取れた梅を浸すこと約2分。あく取りが終了しました。あとは金魔法Lv.1抽出で水分を取り出し乾燥させて光魔法Lv.4で殺菌消毒。壺の中も殺菌消毒しときましょう。あとは……大将よ、梅に入れる塩の重量を計りたいんだが?


「5㎏までのでいいんならあるぜ!」


ん。元気になったようだな。それではまずは手洗いをして、そのあと梅の重量を計ってくれ。それの2割の塩を使います。あと、シーソも塩と同量入れましょう。シーソは別の1斗鍋を使おう。葉っぱを軸から取り出してよく洗ってくれ。梅はどのくらいの重量だった? 27.5㎏? 10㎏の2割なら2㎏だから、30㎏の2割は6Kgだから……2㎏の3/4っていくらかな?1.5㎏か。全部で4.5㎏の塩がいるんだな。シーソはどう使うかよくわからんが……とりあえず、一度塩漬けにしてみるか。シーソってどのくらいあったっけ?


「シーソはあまり使わなかったのでたくさん余ってますね。メルゼブルグでたくさん栽培してた時は何に使うのかと思ってましたが、{梅干し}に使うものでしたか。私の荷鞍に入ってますからちょっと待っててください」


ハンナちゃんがシーソを取りに行ってる間、塩の計量をしてもらいます。我がいつぞや岩塩をあら塩にしたやつです。


「こんなに塩が必要なのか? その{梅干し}ってやつには? ちっきしょー、金のかかるこったな!」


塩を惜しんでいたら元も子もなくなるのだ! かといって使いすぎたらしょっぱくなりすぎて食えてもんではなくなるのだ! いい塩梅とは塩と梅の分量が適切なことを言うのだ! わかったか? わかったら まずは倍速壺の底に塩を均等にばらまいて。それが終わったら丁寧に梅の実を並べていって…… ある程度梅を入れたらまた均等に塩を振って…… 終わったらまた梅を並べる…… あー、落し蓋と重石が必要ですな。落し蓋はまな板につかった木を使うか。ボルちゃんや、壺の入口に入るぎりぎりの大きさで切ってもらえる? あと重石は…… シュタイルハング村の道中に拾った岩を成形しますかな! 我、岩をおえっと吐き出して、土魔法Lv.18石細工ストーンワークスで、取っ手付きの重石を作ります。梅の方は最後の塩を振り終わったようで、あとは落し蓋待ち。ああ、落し蓋も空気抜きと取り出しやすくするための穴を開けておくれ。できた? そしたら落し蓋を先に入れて、重石を落し蓋の上にゆっくり乗せて蓋をします。1日経ったらシーソの塩漬けを赤く染まった液体とともに再投入して…… そうだなぁ10日も待ったら取り出して別容器に保存してくれ。


「ね・ね・ね、終わったらあの壺くれるんでしょ? あれがあると調合に相当便利になるわ!」


欲しけりゃちゃんと働け! 魔力ポーションを作りなさい! 


「もうコーデさんに頼んでるわ。濃度は、えーと、”ボルちゃん”の好みに合わせていいの? 」


「私が魔力が枯渇寸前で1本飲んで回復する基準でいいのか? 」


「そのためのものじゃないの? 」


「他にはヴィンデルバンドやバウアーの分をつくれないか?」


「小さい子はあなたの10倍近く魔力があるから、この子用に作ると4本…… 3本くらいしかできないわよ? 逆に大きい子用だとたくさんできて困っちゃうわね。スネーク君用だと1本できるかな? 」


まあ我は寝れば魔力回復するからな! あ、みんなもそうかしら?


「そうだな…… そうしたら、小さい子用に2本、私用に10本、残ったものは大きい子用でどうだろう? 」


「ん。了解。それじゃ、私もお仕事してくる」


あー、ちょっと待て。山椒の実を置いていけや! かば焼きにはあれの粉が必要なんや! 


本日はこれにて。

お読みいただきありがとうございます。

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