狼っ娘の焦り
アヴィエラ視点
生け捕りは合計で3名、1人は刺し違える気だったのか殺した。証拠隠滅のため死体は持ってきたし血の跡も入念に消した。馬車も修理し使える。
今は予定通り休憩小屋でお話会開催中だ。
ミー様が気を失っていらっしゃる間私は気が気ではなかった。
組討された殿下を横目で見たら、誰かの血が溢れ出し、行き場を失い低きを探すかのような動きをしていた。
それは主を失った生命が、どこかへ行こうとしているかのようであった。
襲撃の時から怪我もせず殺さずで、こいつらは手を抜いていた。そのため、殿下は騎士の死因に多い組討に持ち込まれていた。殿下がそのまま殺されたらどうする気だ?!と殴り飛ばし馬乗りになりながら問いただしたら、へらへらと。
『あーし達の隠れてた部隊が小型の弩で狙っていましたしー、何より殿下は生を諦めておられず、肉体的な能力では負けても精神面では勝っていたっすよー。生き残るのはとーぜんではー?組討で短剣を振り下ろされても手でなんとか止めてましたしー、何ならー殿下の首に届く前のあれくらいの距離と暗さなら確殺っすよー』とぬけぬけとぬかしやがった。
あの場に弩があることは聞いていないし見てないつまりは隠し持っていた。そして、殿下は首に短剣を刺される事はなかったが、肩に刃が少し刺さっていた。思わずラクトーシャを何回か殴ったところで止められた。
やっぱり静止を振りほどいて顔が変わるまで殴っておけばよかったか。
アヴィエラは生まれた時からの教育というか、躾で主に尽くす事しか考えないからのう・・・。神殿で少しは教育し直したが、どうしても治しきれんかった・・・。




