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星に忘れられた名前

星たちは、いつも思っていました。


「彼の姿が見たい」と。



彼は星たちに自分の姿を見せようと、

夜空に向かって大きく手を振ります。


「僕はここだよ!

見えるかい?!」


「暗くて、見えないわ……」



彼は高いところに登ったり、

踊りを踊ったりして、

何とか星たちに自分の姿を見せようと頑張りました。


しかし。


「見えないわ……」


星たちは嘆きます。



すると彼は、こう言いました。


「分かった!

じゃあ、もっと明るいところに行くね!


明るいところは人がいっぱいいて、

僕が分からなくなるかもしれないから、

名前を教えておくね!


僕の名前は―――。


僕がどこにいるか分からなくなったら、

名前を呼んで!


僕は必ず、返事をするよ!」



そう言って彼は、

明るい太陽のもとへ走って行ってしまいました。



星たちは、太陽が見えているあいだ、

姿を表すことができません。


彼を見つけることも……。



星たちは闇の中で、

彼の名前を呼び続けていました。


しかし、返事はありません。



それから何千年、何万年もの時がたち、

とうとう星たちは、

彼の名前すら忘れてしまいました。



それでも星たちは、

彼を求めて、夜を走るのでした。


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