一話
「ふぁぁ·····ん?」
俺は首を傾げた。
何だ?体が、おかしい。胸が重いし、股に違和感が······。
俺は恐る恐る自分の体を見下げ、
「ぁあああああああ!」
叫んだ。
「ちょっと!うるさいんだけど?近所迷惑よ。」
「ごめん!」
すぐ止められたけど。
「何?変な夢でも見、た·····」
姉さんは俺を、正確には俺の体を見て、固まった。
「お〜い、姉さん?」
「はっ。ど、どうしたのよ。その体。」
「ん〜、俺も分かんない。朝起きたらなってた。」
姉さんは少し考えた後、言った。
「さっきの叫び声って、それ?」
「うん。叫びたくもなるでしょ?」
「そうね····っていうかアンタ、何でそんなに落ち着いてんのよ。」
「え?ああ、叫んだら落ち着いた。」
「ええ····。それにしても、外見はほとんど変わらないのね。」
「そうなの?鏡見てないから分からないな。」
「ふ〜ん。じゃあ、一回見てこれば?」
「そうしよっかな。見てくる。」
「そうしなさい。あたしは母さんたちとリビングに居るから、ちゃんと説明しなさいよ。」
説明する事なんて無いんだけどな·····。まあいいか。
◆◆◆◆
「うわぁ、本当に変わってね〜な。」
俺は鏡を見て言った。まあ、胸は大きくなってるけど。
俺は中性的だ。身長も、顔も、声も、男子と女子のどちらとも取れる。····それで、中学はボッチだった訳だが。
だが、俺は学校外で友達を作った。女装して。あ、相手には女装している事が知られている。
そして、その友達は同じ高校に行く。だ·か·ら、高校では1人じゃない!って思ったんだが、女になるとは·····。ま、まあ、アイツらなら受け入れてくれるだろ。大丈夫大丈夫。
あ、そろそろ行かなきゃ。····どうやって説明しよ。




