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第?話

いったいどれほど走ったものか…今、森のどの辺りにいるのかもわからない。

「見失うわけには…」

しかしルドルフの姿は闇へと消えた。北、東、西、南…迷う二人を導くように、北北西の方向に光が見えた、一度見たことのある光だった。二人は光の方へ走りだした、そこには、朝日も遮る森ピサロとは思えない光のオーケストラが開かれていた。

「スゴい数だ…」

どうやらホワトル達に休息は無いようだ、ひたすら光続けるホワトル達の中から声が聞こえてきた。

「東を目指しな…エルフの小僧に追いつく近道だ…」

「キャハハハ…とか言って、迷わすつもりでしょ?ラムダって趣味悪ぅ〜」

「黙れ!俺はそんなつもりじゃない…」

「嘘クサ〜」

最初は幻聴かとも思ったが、どうやらホワトル達の口喧嘩のようだ。それを理解してリオはホワトル達に言った。

「はじめから君達の言うことを信じる気はないよ…」

すると老人のような声のホワトルが喋りだした。

「若いの…まずはラムダとキャロに代わってワシが謝ろう。そしてワシらは確かに人間を騙す…だが、それはあくまで人間だけの話。ヴァンパイアまで騙すつもりはない」

アンジェラは初めて自分がヴァンパイアであったことに感謝した…少しばかり複雑な気持ちでもあるが。リオは用心深く聞いた。

「嘘じゃないな、その言葉に一切の虚偽はないな」

今度は若い男の声が聞こえた。

「あぁ…俺達はピサロ全体とまではいかないが、森の中の声を聞くことができる。君達の会話を耳にして…我々はリオ、君を正しいと判断しルドルフを止めてもらうことを願う」

その言葉を合図にするかのように二人は東へ向かった。そのころルドルフは木の太い根に足を躓かせて転んだ。


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