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これが友達!

彼女に振り回されながらもたどり着いたお店のピザもパスタも絶品だった。これだけは間違いない。もし夏美ちゃんが知らなかったり嫌いでなければ誘ってあげてもいいと思った。それに高校生の私たちにも払えるリーズナブルさも私にはピッタリだった。

「美味しいでしょ?」

ニヤニヤと私の顔を見ながら心を読んできている様に見えるがこればかりは素直に答えるしか無い。

「はい、美味しいです。ありがとうございます。教えてくれて」

素直にお礼を言う。流石にそれぐらいはできる。

「でも今、違う女の子のこと考えてなかった?」

「えっ」

手に持ったピザからチーズがずるりと皿に落ちる。漫画の様に。

「分かりやすいなぁ。そう言うところが可愛いよ。しおりんは」

「いや、そんな事無いですよ。そもそも私、友達いませんし」

「でもあの後輩ちゃんとは連絡先交換してたじゃん」

この人、学校に監視カメラでもつけてるのかな?

「あれは成り行きというか。それに年下だし」

「じゃあ今日の私たちは友達?それとも先輩後輩?仕事の関係?」

ドラマの様な歯がゆいセリフだろうとを彼女がいうとさまになる。

「確かに今日はたまたま、先輩が出てきましたけど」

「違うよ!あずにゃんだよ」

「たまたまあずにゃんが出てきましたけど。お店のあずにゃんを選んだ訳でそしたらあずにゃん先輩が出てきて、でも友達レンタルで」

頭がパニックでさっき食べたものが出てきそうになる。

流石に混乱させ過ぎたことに申し訳なさを感じたのか先輩も問いあずにゃんがストップをかけてくれる。

「レンタルからでもいいじゃん。それが運命なのか偶然なのか何なのか分からないけど。私にとってしおりんは今日からふつーの友達ってことでどうでしょう?」

「よっよろしくお願いします」

テーブルに頭をぶつけた。痛い。

「それだと周りの人に私がしおりんを脅してるみたいに見えちゃうんだけど」

言われて頭を上げ周りを見渡すと私たちのテーブルに注目が集まっている。そのことに私が気がついた瞬間、さっと見なかったことにしてくれたが言われてみればその通りだ。

「あっそうですよね。でも一応、年上なんであずにゃんは今日だけで・・・普段は・・・」

そこで気が付く本名を知らない。きっとあずにゃんも仕事の名前だし苗字に至っては塵ほども知らない。

「あれ?あずにゃんって梓って名前だからって言わなかったかな?」

そうなんだ。多分、言われてても覚えてないので今、初めて聞いたことにする。

「ちなみに苗字は?」

「桜だよ、一文字で花の桜。だから桜 梓」

「では明日からは桜先輩で」

「却下」

桜の「さ」の辺りで却下された。

「そこは何とかなりませんか?せめて梓先輩」

「却下」

くっ手強い。

「あずにゃん先輩は・・・?」

恐る恐る聞いてみる。正直、ちょっと恥ずかしいが言われる方も恥ずかしいのでは?とも思っている。

「本当はあずにゃんって呼んで欲しいけどとりあえずそれでなら許してあげる」

許可が出た。あずにゃん先輩で決定だ。

「ありがとうございます!」

テーブルに頭をぶつけた。痛い。

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