相棒
「武器づくり?」
首を傾げる子どもたち3人。
「そう、やっぱり戦うには武器がないとね。」
「けど、もう剣あるくね?」
剣というのは、命と守が校庭で出現させたもののこと。
ごく普通の簡易的な剣だった。
「あれは、基本装備よ。時計を触る部分で、基本と得意武器使い分けられるの。人それぞれ得意不向きがあるでしょ?それと一緒」
「ふーんで、どうやってつくるんだ?」
大人にも物怖じしない守がどんどん話を進めていく。
ほぼほぼ守君とリコさんが喋っている状態で、僕と命ちゃんは黙って話を聞いている。
「初めは剣が出てくる仕様なのよ。」
「で、どうやってやるんだ?」
「ここのダイヤルをこう」
リコさんがジェスチャーで説明する。
適応が早い命と守はすぐさまとりかかる。
光も負けじとやろうとするが。
いや、硬。
何故か光のだけ異様に固い。
そうやって粘っているうちに他の2人はダイヤルを回す。
すると、2人の時計から眩い光が。
光も遅れてダイヤルを回し終えた。
カチャッと金属が内側から蠢く音がした。
「眩しっ」
夜中なのに昼間かと疑うほど辺り一面真っ白。
全員時計をつけていない方の腕で目を覆う。
しばらく立って光が収まった。
「あ、言い忘れてたけど、武器は持ち主の性格が種類に反映されるわよ。」
光は一回自分の腕を見たが、遅れて回していたのでまだ出てこない。
他人のことが気になる光は2人の方を見る。
命ちゃんは薄ピンクの時計の上にミニサイズの弓が浮いていた。
一見ホログラムのように見える。
一方守は水色の時計の上に盾が浮いていた。
「えぇ〜俺盾かよ」
てっきり守くんは活発だから攻撃系の武器だと思ったのだが、以外だ。
「出てきたちっちゃい武器をつかんでみて」
2人がそうすると、武器はすぐに巨大化し3Dへと変化する。
見とれていた光は我に帰って手元を見た。
黄色い光に包まれたのは以外にも剣だった。
手をかざすと実寸大なって現れる。
「うっ。重っ」
落とさないようにキャッチする。
重心をさげ、よろめきかける。
「よーしそうとなったら、特訓よ〜!」
リコさんは元気よく天に拳を突き上げる。
「オー!」
守も賛同し、命も腕を半分ほど振り上げる。
今日は1日中訳が分からないがただ目の前にあることを受け入れるのみ。
光もやんわりと腕を上げる。
「で、特訓とは?誰が教えてくれるん?」
「流石にマンツーマンよ。何のために3人いると思っているの」
「皆〜〜」
手をたたいて6人全員集める。
「武器が決まったのでインストラクター決めていきまーす」
そか、一対一なのか、人見知りな光は勝手に緊張する。
相手は誰だろう?
メガネの男の子の人コウタロウさんがいいな。
それか女の人、リコさんでも……!
残りの男の人マナブさんは自己紹介からしてぶっきらぼうな感じがする。
光は絶対お互い無口になるのではと確信している。
とりあえずあの2人…!
「私……は得意分野的に盾の守ね」
一歩進んで守の側に並ぶ。
1/2の確率になってしまった。
「え、じゃあ僕は」
コウタロウさんが選ぶ番だ。
お願いお願い……
光は心の中で繰り返し祈る。
「――遠距離の弓かな!」
嘘だ。
ということはあの男の人…?
心の中が不安でいっぱいになる。
ゆっくりと振り返る。
男の人、マナブさんがこっちに来た。
「ヨロシク」
チラッと光を見ると何の感情も込めずに挨拶した。
人の顔色を嫌でも伺ってしまう光は感情が読み取れないタイプが苦手だ。
「よ、よろしくお願いします……」
完全に萎縮する。
どうなる、これからのヒーロー生活……!




