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プロローグ:記憶


 ___________________

 ゴーンゴーンゴーン…


 重低音の鐘が鳴り響く。


 辺りは焦土と化し、どこからか煙が上がっている。


 火の粉が舞い、頬をじりじりと熱くさせる。


 目の前の黒いフードを被った人間とヒカル以外誰もおらず、殺伐とした世界。


 建物が静かに燃える音だけが聞こえ、

 さっきまでの闘いが嘘であったかのように沈黙が訪れる。


 木々が、道が、草原が何もかも戦火に巻き込まれ、辺り一面真っ赤な景色になった。


 疲労で膝をつき、荒く呼吸をする。


フードを被った人間がゆっくりとこちらへ向かう。 


 フードに隠れ、表情は分からない。


動向を見るため、残りの少ない力で顔だけを上げる。


そいつは悠々と歩いたのち、目の前で立ち止まった。


何かを思い出すかのようにじっとヒカルを見つめる。


 ヒカルの呼吸音だけが響く。


 そしてゆっくりと両腕を動かし、

分厚い黒革の手袋がヒカルの頬に触れる。


そして男かも女かも分からない声で、こう囁やいた。



「私を___見つけ出してね」

____________________

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