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破滅エンドが確定しました。悪役令嬢ですが知ったこっちゃない、逃げる。  作者: 西園寺百合子


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35/50

35 元ヒロインの言い分はめちゃくちゃで、暴走。

悪役令嬢 ヴェロニカ・ルージュリス 炎魔法

皇太子  アルト・アズリオン    水魔法

皇太子弟 シエル・アズリオン    風魔法

婚約者  リリアーヌ・マーロウ   雷魔法

ヒロイン ミレイア・ノクス     光魔法

先生   カサンドラ

「しかも、あんた、アルト殿下の婚約者に返り咲いたんですって?ずうずうしいのよっ!悪役令嬢のくせに!」

そう言われて、困惑する。

「…悪役令嬢って」

私はもう、ルージュリス家とは関係ない。

だから、令嬢という言葉はピンとこない。


「私も最後まで悩んだのよ。隣国の皇太子か、アルトか。でも、アルトは最後まで好感度がマックスにならなくて…まあいいかって隣国の皇太子にしたら、戦争で負けちゃうし!」

まあいいかで選んだの?

「え…好きだから、結婚したんじゃないの?」

激昂しているミレイアから少し距離をとりつつ、疑問に思ったことを尋ねてみた。


「はあ?皇太子妃になりたかったから結婚したのよ。だって、攻略対象3人なのよ?」

攻略対象は皇太子と騎士と隣国の皇太子の3人だけ。

乙女ゲームとしては、攻略対象が少ないのは確かだ。

でも、だからこそ、1人1人とじっくり話せるし、じっくりじっくり相手を観察できる。

眼福…


「私はね、誰からもチヤホヤされるお姫様になりたかったの。だって、ヒロインなのよ?」

そう言われて、引いてしまった。

たしかに乙女ゲームのヒロインだったけど、もうゲームのストーリーは終わった。

終わってもう、何年も経ってるのに。


「だいたい、アルトの好感度が上がらなかったのは、あんたのせいなのよっ!」

ミレイアにそう言われて、ますます戸惑った。

「私?…私は、なにも…」

「そう!あんたは何もしなかったの!悪役令嬢なのに、なんで私をイジメないのよ!」

そう言われても。


「ミレイアさんをイジメる理由が、私にはなかったので…」

私がイジメなくても、私がイジメたことになっていたし。

ちゃんと悪役令嬢の役割は果たせていたと思うけど。


「挙句!卒業式、来なかったでしょ?!あそこが見せ場なのに。あそこで、あんたがギャフンってされないと、私が幸せになれないの!現に、私、修道女になっちゃったんですけどっ?!」

そう言って怒られた。

それは、私のせいなんだろうか。


「ミレイアさん、落ち着いてください。あの…神殿を案内いただけないなら、今日は帰ります」

ここは逃げたほうがよさそうだと思った。

「ちょっと待ちなさいよっ!話は終わってないんだから」

そう言って、ミレイアが私の腕を掴む。


「あんた、アルト殿下と婚約破棄しなさい。もともと、アルト殿下と結婚するのは、ヒロインである私の役目なんだから」

ミレイアが自信満々にそう言った。

アルト殿下との結婚には、まだ悩んでいる。

それは事実だ。


でもどうしてだろう。

こいつにだけは、アルト殿下を譲りたくない。

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