表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
破滅エンドが確定しました。悪役令嬢ですが知ったこっちゃない、逃げる。  作者: 西園寺百合子


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

29/50

29 いい夢をみてたっぷりと、愚痴。

悪役令嬢 ヴェロニカ・ルージュリス 炎魔法

皇太子  アルト・アズリオン    水魔法

皇太子弟 シエル・アズリオン    風魔法

婚約者  リリアーヌ・マーロウ   雷魔法

ヒロイン ミレイア・ノクス     光魔法

先生   カサンドラ

「…起きたら結婚してくれるって、本当?」

アルト殿下が目を開けるなりそう言った。

「ええ。アルト殿下が元気に走り回ってくれるなら、結婚でもなんでも…だから、現実でも早く起きてくださいね」

私がそう言うと「そうするよ」とアルト殿下が笑った。


「さっき、アルトって呼んでくれただろ?アルトって呼んで」

「はい、はい。夢でも起きてくれたし、アルトって呼びますよ。あとは何をしましょうか?」

なんでもすると言った手前、なんでも言うことを聞いてあげる。


「…アルト、ごめんなさい。あなたに怪我を負わせてしまって」

アルト殿下が膝枕をしてほしいというから、ベッドに座らせていただいて膝枕をする。

夢なのに、結構重い。

「ヴェロのせいじゃないよ。俺の不注意だよ」

そう言われたけど、そうじゃないことはわかっている。


アルト殿下には、全てを話した。

「シエル殿下にも、なんとお詫びをしたらいいか…」

「その手紙はまだ持ってるの?」

アルト殿下に言われて、少し言いよどむ。

でも、どうせ夢だし。

「はい。捨てるのも怖くて…本当に情けない話です」

捨てて、誰かにうっかり見られたらと思うと捨てられなかった。


「ほかには?俺に何か隠していることはある?全部話して」

アルト殿下がそう言うから、本当に全部話してしまった。

異世界から来たこと、ここがゲームの中だったこと。

アルトは私の最推しだったこと、でも、破滅エンド回避のために好きだと言えなかったこと。

せっかくゲームのストーリーが終わったのにシエル殿下の側妃にされたこと…


「私は、アルト推しなのにヒドくない?なんで10歳も下のシエル殿下なの~…いや、可愛いけど。弟みたいで可愛かったけれども!同じお城にいるのに、アルトを見られないなんてヒドイと思わない?」

最後はもう、愚痴になってる。

アルト殿下はちょっと引いていたけど、笑ってくれた。

「そんなに俺が見たかったなら、どんどん見にこればよかったのに」

アルト殿下がそう言った。


「そういうところよ。あなたのその、自分を中心に世界が回ってるって思ってるところがムカツクの!行けるわけないじゃない!私、シエル派の家の娘なのよ?…いっつも勝手なことばっかり言って。私がどれだけ、アルトのことを考えて行動してたと思うのよ。…ムカツクのに、好きなんだもん。ムカツク~」


愚痴って泣いて、愚痴って泣いて。

私の愚痴を、アルト殿下はちゃんと聞いてくれた。

夢の中のアルト殿下も、優しい。

いい夢だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ