日常
「もう、絶対事件に顔ツッコまないでよ!分かってるわよね!」やっと高校生活に戻った昂輝に霧子が、釘を刺す。
「分かってるよ〜僕の身体がボロボロになるよ。もう温泉行くのも海も無理だよ。あ〜あ、せっかく夏休みなのに!」
昂輝はガックリしてる。バスケは2年でやっとベンチ入りしたがスタメンには成れなかったし県大会で敗戦してしまった。
「温泉は貸し切り風呂あるし、海はプライベートビーチあるホテルとか泊まれば大丈夫だよ〜元気出して!」霧子が昂輝の肩をバンバンと叩く。
「イタタッ!もう!入院してる時は、鼻水垂らして死なないで〜って泣いてたくせに!」と大げさに痛がる。
「もう!若いから傷なんか治って痛くもないくせに!
アザが残ってるだけじゃん!それに鼻水垂らしてないから!あれは涙!美しい涙を流してたの!」とまた昂輝の太ももを叩く。
「痛いって!足なんか歯型がそのまま残ってるんだから!それより桜子さん!どうしたの?大丈夫?」そうお酒が全く飲めなくなってしまったのだ、桜子は。
そのせいで男性遊びも全くできなくなってしまった。
まずデートをほぼ断るようになってしまったのだ。
「う〜ん、桜ちゃんが1番ダメージ食らってる気がするなあ〜おじいちゃん達が1番奢ってくれるから年金受給日を当てにしてたせいで、あんな事になったからね〜」と霧子が深刻そうに腕を組む。
「そうなの?桜子さん、そんなことまでしてたの?」昂輝が良く知らなかったようで驚く。
「うん、おじいちゃんはしご酒は特に楽しかったらしいよ。話とか。でもね〜警備員さんは覚えてなかったんだって。それが、なんかツラいみたい。」まだまだ桜子は復帰できていないのだ。
「…ねえ、猪俣さんの運転でどっか海行かね?
桜子さん、復活してもらおうよ!あの人が、大人しいとなんか気持ち悪いよ。」昂輝が入院とバスケしかしてないので、なんか遊びたいようだ。
「そうだね〜猪俣くん、金持ちだから海の別荘あるとか言ってたなあ〜そこならお金も掛からないしね、良いかも?」霧子は海の幸の事をすでに想像してる。
市場で買い込んで焼いて食べるのだ!海鮮バーベキューの妄想がふくらむ。
「あの事件のせいで1年間潰れちゃったし!去年の7月から、この7月まで全くフードコートも行けなくなって飲みにも行ってないし遊んでない!」と家のテーブルを叩く。
「そうだよ!霧子が外食しないし家に居るから、俺の家事の負担が増えてるんだよ!ケガしてるのに!」と昂輝もテーブルを叩く。
血縁や村社会での情や繋がりは、クマなんかもスゴいし、ネアンデルタールも情濃かったそうです。
旧人ネアンデルタールは脳もホモ・サピエンスと同等もしくは大きいくらいだったと。
狩猟を主としてたので身体能力は人間以上にあったと言われてます。
なのに、なぜ滅んだか?
それは血縁や村社会に頼らない繋がり、他人との結束愛情が結べなかったからでは?
ネアンデルタールは村までは形成できたのですが、それ以上大きな組織は作れなかった。
つまり他人と繋がる能力が無かった。
ホモ・サピエンスが他の類人猿とも哺乳類とも違うのは、推し活できる他人への共感力
会ったことも話したこともない真っ赤な他人をまるで我が事のように応援し課金し、サッカーなんか酷くなると殺人まで発展する行き過ぎた想像共感力!
これが巨大組織「国家」を作らせたんですよね〜
私達ホモ・サピエンスの最も特徴的な能力は、『他人を自分より推せる!』
この能力が唯一生き残る人類となった。
旧人ネアンデルタールには無かった特徴なんですよね〜




