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82話 外郎

ミルフェイユに戻ると予想に反しオセロ大会は行われていなかった。

それもそのはずでメディン婆さんが商業ギルドに呼ばれトリーネが1人で店番をしていたらしい。


「何時に帰ってくるか分からないから、そろそろお店閉めちゃいましょ」

「俺がやっとくからいいよ」

「うん。じゃあ、お願いね」


店仕舞いをし、キッチンへ行くとトリーネが夕食の準備に取り掛かっていた。


「そういえば、ナギトってこれからどうするの?」

「どうって?」

「採集でまとまったお金も入ったし、ロックスにも入ったじゃない?」

「うん」

「別にここに住む必要もなくなったんだし、どうするのかな?って」

「あー、考えてなかった」

「なによそれ」

「そうか、言えばロックスの方に住まわせて貰う事も出来るのか」

「部屋も空いてそうだしね」

「んー。まぁ、まだどうなるか分からないし、当分はここでお世話になりたいかな」

「クビになる可能性もあるものね」

「あるけど、人から言われると辛いモノがあるなぁ」

「ナギトなら採集でも商人になっても、なんでもやっていけるわよ」

「それ、全然フォローになってないからね?」

「バレたか」

「今日だってパーティの足を引っ張らないようにスキル上げしまくってきたのに」

「期待してるわよ」

「嘘臭いなぁ」


「おばあちゃん遅いみたいだから先に食べちゃいましょ」

「うん」

「もしかしてオセロの販売が決まったのかな?」

「かもね。でも、将棋の方かもしれないよ?」

「そうね。そういえばショーギなんだけどイマイチやり方がわからないからご飯食べたら教えてくれない?」

「うん、いいよ」


なぜかメディン婆さんの居ない時に限ってお喋りを早々に切り上げ食事に入る。

夕食後は将棋講座である。


「駒の動きは覚えたよね?」

「大体、覚えたけど金と銀がわかりにくいのよね」

「そこは慣れかもね」

「うん」

「じゃあ、分かりやすい戦法を1つ教えるね」

「うん」

「こうやって飛車先を突いて」

「うん」

「そこに銀を上げていく」

「うん」

「そうすると、こうなって」

「へ~、こんなの防ぎようがないじゃない」

「最初はこの棒銀って戦法で将棋に慣れるといいかも」

「うん。それじゃあ、相手よろしく」



それからしばらくトリーネと将棋をしていたがメディン婆さんは帰ってこず。そのまま将棋講座もお開きとなった。



部屋に戻ってからは恒例のスキル上げだが、思いのほか難航していた。

ライトを維持しながらのヒールやスローヒールは問題無いのだが、新たに覚えたサークルヒーリングはギリギリ発動するのだがライトが不安定になったりしていた。

名前からして範囲での回復なのだと思うが、どうやら難易度が少し高いようだ。

という訳で、あと少しで3に上がりそうなアキュラシーと、こちらも新たに覚えたウィロウウィンドを練習していく。

ただ、このウィロウウィンドは正直何の効果があるのか全く分からない。

スキルレベルも1のため体感出来る程の効果もないだろうし、名前からも想像がつかない。

ウィンドは風だと思うがウィロウが何なのか・・・。

残念なぐらいに名古屋で有名な羊羹っぽいやつしか浮かばない。


そんな事を考えながらもスキル上げをやり続け、MPが切れたタイミングで切り上げ就寝した。




翌朝、目が覚めた俺は拘束されていた。

身体を動かす事が出来ず、動かすと激しい痛みに襲われ呻き声を洩らした。

そう。ただの筋肉痛である。


昨今のロボットの方がもっとスムーズに動けるだろう。といった動きで階段を下りテーブルに着く。


「どうしたんじゃ?」

「あ、メディンさんおはようございます」

「おはようさん」

「昨日、トレーングを頑張りすぎたみたいで筋肉痛です・・・」

「若い内は良いことじゃ」

「いや、でも。痛くて今日は採集も行けなさそうです」

「動いてりゃその内気にならんくなるわい。顔でも洗ってシャキっとしてこい」

「は、はい」


朝の身支度を済ませ、キッチンへ戻ると朝食が用意されており、テーブルに着く。


「そういえば昨日メディンさん商業ギルドに行ってましたよね?」

「それがどうかしたか?」

「いや、オセロがそろそろ販売されるのかな?って」

「そうじゃの。黙っとこうと思っとったが、話しておいた方が良いな」

「何かあったんですか?」

「商業ギルドがの、オセロを領主に献上したんじゃ」

「はい」

「領主がオセロを気に入ったらしくての」

「はい・・・」

「製作者に会いたい。と言いだしおっての」

「はい・・・」

「商業ギルドも渋っておったんじゃが、そうゆう訳にもいかんでの」

「流石に行かないとですよね」

「それで儂が会いに行くという事で話がまとまったんじゃ」

「あ、俺は行かなくて大丈夫ですか?」

「ナギトが行くと面倒な事になりそうじゃからの」

「はい・・・」

「という訳じゃから、オセロやらショーギやらナギトが考えた事を言いふらすのは厳禁じゃ」

「分かりました」

「オセロの販売はそれが済んでからじゃの」

「はい」




異世界モノの定番だけど領主様とか貴族様が絡んできて良い話になるイメージが一切ない。

面倒臭い事にならなければいいけどなぁ。




サブタイトルの外郎=ういろう です。

げろう って読みそうになりますよね( ´ー`)


このゲロウめがっ!みたいな言い回しの方は下郎です٩( ᐛ )و

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