予想
予想
使い込まれたスコップを持った作業員五名と熱戦を繰り広げる勇司を余所に、久信は情報端末を見ながら一人考え込んでいた。
(本当の狙いを探せとは大胆な指示ですね。気になるのはこの対応の違いでしょうか?我々と竜胆さん、辰雄さん、美優さんは騒ぎのあるとこへ自ら駆けつけてますが、他の三名へは率先して襲い時間を稼いでいると。ここの違いに何かヒントがあるはずですね。)
久信が思考に没頭する間にも、勇司は鋭く先の尖ったスコップを躱し更に躱し、なんとか一人にローキックを打ち込みすぐに距離を取ると、五人相手に息付く暇もないがなんとか無傷であった。
「こりゃまたなかなかに疲れるな。スターダスト相手はローキックがほぼ効かないし。煙草だって有限だし、久信さーん難しい顔してないでヘルプです。」
すると無言でスタン警棒が飛んできて、再び久信は思案に入っていく。受け取ったスタン警棒を勇司は下段で構え攻撃を待つと、最大電圧で次々と小手を決めていきスコップを手放させ、更に返すスタン警棒で打ち込みを続け五人を無力化していた。
「うちの親父は元刑事だぜ。剣道くらいはかじってますがな。」
なぜか訛りながらも勇司はスタン警棒を久信に投げ返すが、未だ思考の海に浸かる久信は目を瞑ってスタン警棒を受け取り、ロングコートの中へと戻す。
「・・・実力的な問題ではないとするならば、他に何があると?我々に一番足りないもの・・・。」
「基本的には実力不足だな。あとはしいて言えば、ネギが苦手か?」
思考の邪魔になる暇になった勇司の事は無視を決め込み、久信は一つの結論に達していた。
「・・・機動力でしょうか。機動力というよりも移動力の違い、そこですね。何かを仕掛けられてすぐに駆けつけるまでの能力が我々には足りません。」
「確かに俺らはタクシーの運ちゃんよりも移動力は低いからな。問題は何を仕掛けてくるんだ?」
「そこまでは・・・。いえ、予想は出来ますね。狙われたのは五関重工業、建設業界の巨人とも言われる程に資材、人材共に豊富な会社です。そこが狙われた理由となると、確か半年程前にニュースになったあれでしょうか?」
「それって確か男のロマンってやつだろ?世界最速の削岩機を開発したってニュースだったな。」
勇司の返答に久信は頷き、二人は車に戻ると地図を広げ情報を書き込んでいく。
「ここ、ここ、更にはここが0班員の大まかですが現在いる地点です。となると狙いとしてはこちら方面の、削岩機を使うというのであれば地下にある施設となると・・・。」
すると勇司が地図上にある一点を指差す。
「・・・特技特別収監施設だよな。こりゃまた素敵な狙いで。ここってやばいの収監されてる?」
「ええ、もちろん。絶対に出してはいけない者達が。とりあえず私達だけでも行きましょう、確実な情報というわけでもないですしね。」
「だな。とりあえず行くだけ行ってみますかね。」
二人は計画の阻止に向けて、特技特別収監施設までの少し長い道程を急ぎ車を走らせるのであった。
とりあえず話が進んでいきますが、まだ容疑者の特技とか考えてないんだよなー。多少派手目がいいとは思いますが、イマイチ思いつかない。
書きながら思いつく事を祈りましょう。




