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0074 夜空
空を仰ぎみるのも
本当に久しぶり
星が一つも見えないのは
曇っているから?
それとも涙のせい?
むかし夜道では
必ず空を見上げて歩いた
流れ星が一つ、二つ
願い事を言う間もなく
時が過ぎて行った
私の想いの中に
残っていた星空から
一つ、二つと星は消え
今あるのはただ闇ばかり
覗き込んでも光ささない
深い深い心の闇
なぜこんなにも私は変わり
なぜ時は過ぎて行ったの?
失われた星空
失われた過去
取り戻すすべはないの?
手のひらに落ちた雫だけが
輝き続けていた
25-4.22-5.4
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最後の二行はオリジナルの加筆




