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0060 絵画
淡い悲しみ色に
濃い失望色をまぜて
苦しみの下地の上に
人生を描き出そう
少しわき見をしたために
手元がくるって色が飛び
直しようもない傷がつく
まさに失敗作のこの絵
はたからみたらどこが悪いのか
何も判りはしない
所詮人生は抽象画
全くつかみどころがない
何が描いてあるのか
何を描こうとしたのか
真に知っているのは本人だけ
悲しみと悩みと苦しみで
塗り固めてきた
この心のカンバスは
もう元にはもどらない
どんなに色を削っても
白い下地は出てこない
03-2.1-3.22
後悔のみ




