48話:目指すは南さんまで
「ちょっと!!どうなってんのよリョ~君!!?」
「そんな事言われても・・・僕も困惑してるんよ?予想の斜め上っつーか、上にイキスギィ!って感じ?」
「なに訳わっかんない事言ってんの!! なんで・・・なんでユーレイが3匹も付いて来てんのよ!!?」
それを言うなら、憑いて来てんのよ!の方が正しいんじゃない?アーッハッハッハッハッハッハ・・・・・・
ってなにわろてんねん!!
こんばんはぁ!じゃなくて、こんにちはぁ!リョウ君です!
あぁ、もうね今の理解し難い状況をピノちゃんが説明してくれましたね?
・・・説明できてない?うん・・・やっぱそうだよね・・・。
女生徒の幽霊が仲間になってくれてからも、男生徒の幽霊は復活はしなかった。つまりは、大鎌の効果はやっぱりあって、倒す事が出来たという事だと思う。
これで地下一階の攻略が進められるようになったので、JK幽霊さんを引き連れ、攻略を再開した。
廊下を進むと、部屋が2つ。理科室と図工室と書いてあった。
図工ってことは、ここは小学校だろうか?でも出て来る幽霊は明らかに小学生じゃないですけど・・・。
理科室、図工室それぞれで一匹づつ幽霊が現れた。
セリスが言ったように、もう幽霊は敵ではなかった。幽霊に触れられる前にセリスが大鎌で成仏させればいいだけ。耳鳴りと動悸さえ我慢すれば楽勝の相手になってしまった。
だが、そこで問題が1つ起きてしまう。
この道は理科室、図工室で行き止まりだった。なので、二手に分かれて捜索していたところ、図工室を捜索していた女性陣が悲鳴を上げた。
一体何のサスペンスものなんだよと。フィリップさんと急いで駆けつけると、倒した筈の女性の幽霊がまた復活していたのだった。
・・・うん、ごめん。ちょっと分かってた。
理科室に現れたのが男性の幽霊で、図工室に現れたのが女性の幽霊だった時に、もしかしたらと思ってたんだよね。
ちょっとしたイタズラだよ。じゃなかったら、おっさんなんかと2人で捜索なんかするかよ・・・あっ、痛い!!分かった!もうしません!許してクレメンス!
てなわけで、2匹目の幽霊に憑かれた我々は、来た道を階段まで戻り、右側にあった廊下を進む。
左側と同じ造りになっている廊下を進み、辿り着いたのは家庭科室と給食室。今回もこの2部屋で行き止まりだった。
家庭科室の扉を開けると、待ち受けていたのは3匹の幽霊。男生徒の幽霊が2匹と、女生徒の幽霊が1匹・・・。
うん、また、なんだ。すまない。
これで3匹目・・・仏の顔もとか言うだろ?ときめきとかも感じてくれた?
僕の従魔、最終的に何匹になるのかな・・・。
「・・・ちょっと聞いてんの!?わたしがユーレイ嫌いだって分かってやってるんでしょ!!?昨日からなんなのよ、わたしばっかり虐めて!!イジメよ!イジメ!訴えてやるんだから!!」
誰に訴えるんだよ。その前に弁護士に相談させてください。
「ピノ、本人達の目の前だろ。もう僕の従魔なんだから、そんな事言うな。」
「っ!? あっ・・・し、知らないっつーの!!わたしは認めないからね!バーカ!!」
と、ガキみたいな捨て台詞を吐いて、家庭科室から出て行く。
多分、給食室を調べに行ったセリスとイムのところに行ったんだろう。ほっとけばいい。時間が解決するさ。
「すまないな、みんな。・・・あぁ、泣かないでくれ、結城さん。」
僕は悲しそうにしている幽霊達を慰める。
・・・まぁ、常に悲しそうなんですが。幽霊だからね。仕方無いね。
ピノの言葉に、思わずほろりと涙を流してしまったのは“結城”さん。昨日から僕達を苦しめていた張本人の彼女には想像できない姿だが、今は僕の従魔である。
名前は4番目の従魔だから結城さんだ。何の4番目かは・・・まぁいいじゃんそんな事。
そんな事より!この結城さんの素晴らしいところは制服にある!
結城さんはセーラー服を着た真面目そうな可愛らしい女の子で、生前?は学級委員とか生徒会長とかやってそうなタイプの娘だ。だが!だが今はそのセーラー服がボロボロなのである!!彼女のイメージ通りの長い丈で履いているスカートの裾はもうズタズタ!普段は見えないであろう白い・・・いや、青白い太股がバッチリ確認できてしまうのだぁ。勿論!上着もボロボロでございます!ほぉら見て御覧?可愛らしいおヘソが視姦できてしまいますねぇ。更にポイントが高いのはそれを指摘すると恥ずかしがってしまうところですねぇ!肌を晒してしまうのは恥ずかしい。だがここはダンジョン!それ以上に君は幽霊!着替えなんて不可能なのだ!キミの恥ずかしいと思う気持ちとは裏腹に、誰もキミの格好を変える事は出来ないのだ!恥ずかしいかい?恥ずかしいよね?なら恥ずかしいって顔をしてごらん?それが私の主食となるのだ!ぷっはーー!!うんめーーー!!ターマラーンチっっ!!!
・・・ふむ。どうだね?素晴らしいだろう諸君?
やはり、エロとホラーは切り離せぬもの。仕方無いね。
続きまして、図工室で仲間になってくれた、5番目の従魔“神”さんだ。
神さんはなんと女教師!・・・多分女教師!だって、黒のタイトスカートと白いブラウスを着た妙齢の女性が学校に居たんだよ?女教師っていうタマランチ属性があるに決まっているじゃないか!しかも神さん、何故かビショビショである。ボロボロの次はビショビショである。常に滴っております。死因?は溺死と思われる。だが常に濡れているという事は、そう!神さんはブラから何から透けまくりなのだ!いや、幽霊だから最初っから透けてはいる。そういう事じゃねぇって!分かるだろう?濡れた衣服が張り付いて身体のラインもおブラの色も分かっちゃうんだなあ(みつを先生)更に素晴らしいのはスカートなんだなあ。張り付いたスカートにさ、三角形のラインが見えますが・・・あ、あれは正しくお、おパンティー!これは大変だ!今すぐ教えてさしあげないと!・・・・・・いや、このままながめてるのもいいか。・・・うん、タマランチ。
・・・ふむ。どうだね?素晴らしいだろう諸君?
やはり、エロとホラーは切っても切り離せぬもの。仕方無いね。
最後は、ついさっき仲間になってくれた、6番目の従魔“山本”さん。
そうだね、この娘は・・・結城さんと同じセーラー服を着ていらっしゃるが・・・もしかしてスカートの下に履いていらっしゃるのは、スパッツかい?なんとまあ素晴らしい。もう説明不要なんじゃないかな?卑怯だよね、セーラー服とスパッツの組み合わせなんか。ベストマッチ過ぎるでしょ。カレールーとライスだよ。兎と戦車だよ。おねいさんと精通してないショタだよ。おねショタ好きかい?うん、大好きさ。あぁ、ショタに産まれたい人生じゃった。今の私は麗しい美少年ではあるが、心が穢れきっておる。そんな私はあの穢れを知らなかった頃には戻れない。今度は記憶も消して転生してもらおうか?だがそれではおねショタの素晴らしさを知らないのだ。何という事でしょう。私がおねショタを経験する事はもう出来ないのだ。何て事だ。これは日本の政治が悪い。今すぐ日本政府はおねいさんが精通させてくれる法律を作るべき。日本の未来は明るいな・・・タマランチっ!!
うん?山本さん?
可愛いよ。安心してください。
「ご主人様、もうよろしいですか?」
「あ、はい。すみません。・・・ルシル君。どうした?」
「このカテーカシツという部屋は全て調べましたが、何もございませんでした。ですが、セリスが探していたキューショクシツに宝箱があったようでございます。」
な、なにぃ!?宝箱ぉ!!!?
ちょっと待て・・・この地下一階ってまだ誰も足を踏み入れてないか、誰も生きて帰って来てないエリアだよな?それって相当期待できるんじゃないか?
「それは運がいいね。期待していいんじゃないかな?」
フィリップさんのお墨付きを頂いたので、期待して行こう。
これでまた道端の草だったらおっさんのせいだ。間違い無い。
ルシル、フィリップさんと幽霊3匹を連れて、給食室に来た。
セリスとイム、ピノがソワソワしながら待っていた。
「リョウさん、このテーブルの下にありますよ。」
セリスの言われるがままに、デカい調理台の下を覗く。
・・・・・・本当だ。あった。上の階で見たやつと同じデザインの宝箱だ。
「実はさっき、ユーレイに足首を掴まれまして・・・。」
は?何?僕も掴んでいいか?
・・・いやいや、何勝手にセリスの脚に触ってんのよ。霊的なもんだったらなんでも許されると思うなよ。それはホラーじゃないから。ただの痴漢だから。
「で、そのユーレイは何処かに消えてしまったんですが、そのユーレイが出て来たテーブルの下を覗くと、宝箱があったわけです。」
ほー。じゃあその幽霊は宝箱の場所を教えてくれたって事?
まぁセクハラ幽霊なのは変わらんけどな。
「はい。そういう訳なんで、どうぞ。リョウさん。」
うん?どういう訳で、どうぞリョウさんなんだ?セリス?
・・・・・・・・・この宝箱ってさ、結構奥の方にあるね。
調理台の下に四つん這いで潜らないと無理だよね?
・・・で、ここから幽霊が出たんだよね?しかも、倒せずに消えたと、セリスは言ったよね?
「・・・別に、僕が取らないとって決まってる訳じゃないし、セリスが取ってくれていいんだぞ?」
「・・・いいえ、このパーティーのリーダーはリョウさんですから。リョウさんが取るのが普通では?」
・・・・・・・・・。
「ピノ、中身気になるだろ?」
「・・・わたし興味なーい。そんなの興味あるの人間だけでしょ。」
・・・・・・・・・。
「ルシル。」
「・・・はい!応援しております!!頑張って下さい!ご主人様!!」
・・・・・・・・・。
「イム・・・。」
「・・・・・・・・・・・・(ガクブル)」
フィリップさ・・・もういいか。
分かった分かった。僕が行けばいいんだろう?
まぁ、他じゃあ僕なんか役に立たないしな。こんな時くらいやっとかないと。
明るくする魔導具を鷲掴みにして、調理台の下を照らす。
・・・・・・よく見えん。何でだ?
まぁどうせ、ここの幽霊に光は効かん。行くしかない。
四つん這いになって宝箱に近付く。
大して遠くもない。ったく、みんなビビり倒しちゃってさ。ルシルまであんな事言って誤魔化すし。
・・・ほら、もう手が届く。
何も無いじゃん。ビビって損したわぁ。
・・・・・・・・・硬っ!!?
宝箱のフタ硬っっ!!!?
何でこんな硬いの!?錆び付いてんのか?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・い、いや。僕は見ないぞ!
すぐ左から何かの気配がするけど、絶対見ないぞ!!!
・・・分かった!従魔の幽霊の誰かだろ?
んもぅ、お茶目さんなんだから!こんな時に脅かさなくていいじゃない!
一体誰だぁこの野郎♪おしおきで襟の隙間から谷間を凝視してやるぞこの野郎♪
僕は笑顔で左を向く。イヤな予感を少しでも失くすように。
僕の左側に居たのは・・・・・・おおおおおおおおお!?だ、誰だよこのおっさんんんんんんんんん!!!!!!?
「ぎゃあああああああああああ!!!!」
僕の叫びが給食室に木霊する。
慌てふためく一同。いや、慌てふためくぐらいなら助けて!!
「リョウさん!いきますよ!!」
「何故武器を振り上げているのです!?ご主人様まで殺す気ですか!!?」
何ヤろうとしてんだああああああ!!!?
見えねぇとこで勝手な事してんじゃねえええええええええ!!!!
タス………タス、ケル………………
「ぎゃああああああああああああああ!!!!?」
ぼ、僕の右側にも幽霊がががッッ・・・・・・!!
・・・なんだよ!ゆ、結城さんかよ!?何でもいいから助けて!!
結城さんが僕の身体をすり抜けて、おっさん幽霊に襲いかかる!
神さんと山本さんもそれに続く。・・・いや、僕の身体をすり抜けながら戦わないで!なんかブルッてするから!!
ォォオオオオオオオオオォォォォォォ………………!!
ォォアアアアアアアアアァァァァァァ………………!
ウウゥゥゥゥゥゥァァァァァァ………………
あぁもう、誰のうめき声だか分かんねぇよ!
そもそも幽霊同士は攻撃できるのか!?
えぇい、もう!!結城さん達を信じろ!!僕は宝箱に集中すればいい!!
えーっと・・・鍵がいるのか?いや、鍵穴が無い。取り敢えず引き摺り出すか?・・・・・・駄目だ、びくともしない。
宝箱の隙間に、まだ使った事も無い剥ぎ取り用ナイフを突き刺し、抉る。
・・・あ、開きそう!・・・・・・もうちょいっ!!
開いたッッ!!!
中にあった棒状の物を引っ張り出し、急いで台の下から抜け出す。
「みんな、取って来t・・・オブッ!」
「あぁ!あぁ!!!ご主人様!!お帰りなさいませ!貴方のルシルは全力で心配しておりました!あぁ!私は何故あの時ご主人様に行かせてしまったのでしょう!ユーレイに少しでも恐怖を感じてしまった自分を殺してしまいたいですー!!」
こ、これはベアハッグの体勢では?
ちょ!ギューってしすぎ!!ご主人様を殺してしまうから!止めて!!
「リョウさん、無事でしたか。先程のユーレイは倒しましたよ。味方のユーレイの方々が、敵のユーレイを引っ張り出してくれたので。」
あぁそう!そりゃあ敵の幽霊と一緒に斬られなくて良かったよ天使様!!
「ご苦労さま、セリス。それと・・・結城さん、神さん、山本さん。助かったよ、ありがとう。」
・・・おお!?幽霊達が照れておるぞ!
可愛いじゃないか。これで触れる事が出来るんなら喜んでセクハラするのに。
「リョ~君リョ~君、宝箱の中身ってコレ?あんなに苦労したってのに、ただの棒じゃない。」
いつの間にか宝を持っていたピノが文句をつけている。
苦労して取ったのは僕だっつーの。先に感想を言うんじゃないよ。
「わたしいーらない。リョ~君にあげる。」
さっきから勝手な事ばかり言いやがって。・・・そこがまぁ可愛いところなんだろうけど。
ピノから取り上げた宝を見てみるが・・・ピノの言う通り、まぁ棒・・・だな。ただの棒。1メートルくらいの、老人が杖に使うような真っ直ぐの木の棒だ。
何でこんな棒が宝箱の中に入れるんだ?そんな疑問は・・・いいか、もう。異世界なんだから仕方無いんだろう。
そんな事より、この1メートルくらいの木の棒が宝なのか?魔導武器とかじゃなく?
・・・いやでも木の棒って武器になるよな?この宝の木の棒だって、そこら辺で拾ったような物じゃなくて、手が加えられている物だもんな。真っ直ぐだし、綺麗に削ってあるし・・・どっちかって言うと、杖のような?
杖・・・杖か。杖ってあれだろ?魔法使いが装備する、魔法を唱える時の補助に使うやつ。
でも魔法使いが使うって感じの杖じゃないなぁ。ハ○ーポッターで使う杖とは違うよなぁ。長いよ。こんなん魔法の度に振ってたら絶対腰痛めるよ・・・まぁ、僕の周りは杖も使わず魔法使ってる人ばっかりなんですが・・・。
「リョウ君、もしかしてそれって・・・。」
フィリップさんが反応した事で、僕もハッと気付いた。
そうだよ・・・魔法使いの杖なんかじゃないよコレは。コレは・・・
棒の端と真ん中を持って、ソレを抜く。
棒の中から、銀色に輝く刀身が見えた。
「やっぱりそうだね。ソレはソードステッキだよ。獣人の間だと・・・」
「・・・仕込み杖・・・仕込み杖だ!」
ま、マジかよ・・・仕込み杖!?あの座頭市とかで有名な!?
や、やべっえ・・・!あ、あの勝新太郎みたいに無双できちゃうの!?タップダンスできちゃうの!?
「・・・そう、仕込み杖だ。やっぱり知っtt・・・」
「わあー!?綺麗な武器じゃない!コレはわたしに使わせて!」
フィリップさんを押し退けて、ピノがまた来た。
「だ、駄目だピノ!!刀だけは絶対駄目だ!!」
「はあーーーッ!!?なんでよ!イムやルシルには武器買って、わたしには何時まで無いのよ!?」
「う・・・い、いやじゃあ!異世界でかつしんに俺はなるんやあ!!」
「誰よそれ!?そんな訳分かんないこと言ってもダメよ!」
あああああああああ!!!刀だけは!刀だけはぁ!!
ピノの武器を買ってあげてないのは僕が悪い!でも刀だけは許してくれぇ!!
君はライダーキックしてりゃええやん!今日から君は本郷さんや!次の従魔は一文字さんと風見さんにしてやるから!だからそれで我慢してくれぇ!!
「いい加減にしなさいピノ!!私だって買って戴いたのは調理器具であって、武器では・・・・・・ ハッ!!?わ、私は何を・・・ご主人様ぁ!違います!調理器具に不満なんてございません!ただ・・・ただ・・・・・・う、うわーーーーーーん!!ごめんなさいぃぃぃ〜〜〜ご主人様ぁぁぁ〜〜〜!!!」
何一人で盛り上がって、一人でゴロゴロしてんのぉぉぉ!?
引っ掻き回してんじゃねえええええええええ………………




