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20話:チートしたいなら金をくれ




「・・・まぁ、昨日も言いましたが、今は戦争はしていないのです。関係の無い話ですわ。引き続き、セリスはリョウの側で魔物誑しを調べなさい。・・・あぁ、それと。リョウ、プレゼントですわ。」


なんとかセリスを宥めて、ゲバルド氏には適当に説明して帰って貰った。

馬鹿はまだ寝ています。死んでんじゃねぇか?


そして、ルナ様が人差し指を立て、軽く振ると、僕の手に何か落ちてきた。


「え?これ・・・。」


随分懐かしい物だ。

5年近く見ていなかったが、いつも肌見離さず持っていた、僕のかつての相棒。


「僕のスマートフォン!?」

「そうですが、中身は私がカスタムしましたわ。便利な物なので、肌身離さす持っていなさい。名付けて!“ルナちゃんフォン”ですわ!!」


またそれか。どうでもいいのよ、名前なんか。

中身をカスタムしてるって、どういう事だろう?


僕はスマホの電源を・・・。


「・・・スマホじゃありません!ルナホですぅ!!」


・・・僕はルナホの電源を入れてみた。


確かに、僕がかつて持っていたスマートフォンじゃないみたいだ。

ホーム画面の壁紙が、あの転生の切っ掛けになった神社の写真なんだけど・・・。

勿論、あの糞忌々しい賽銭箱も写っている。いやまぁ、綺麗な風景写真だけどさぁ。すっげえ変えたいなぁ。


・・・どうやって変えるんだ?

設定のアイコンが無いけど?

設定どころか、電話もメールもブラウザも無いぞ?


おかしいのはアイコンだけじゃないわ。

右上の電池と電波のマーク、無限のマークになってんだけど?

何これ?充電要らずって事?何それめっちゃエコじゃん。ハイテクやわー。



ホーム画面にあるアイコンは全部で2個だけだ。

つよさ?と・・・ルナちゃんガチャ?


「何ですか?このアプリは?」

「んふふっ。ルナちゃんガチャがオススメですよ。さぁ、レッツトライ!ですわ!」


あまり良い予感がしないが・・・、まぁ見るしかないだろう。


アプリを起動すると、画面にSDキャラになったルナ様が賽銭箱を持って出て来た。

ルナ様可愛いけど・・・何ですかコレは?


「んふふっ。文字通りガチャですわ。画面に金貨を入れてみなさい。冒険に役立つアイテムがじゃぶじゃぶ出て来ますわよ♡頑張ってレアアイテムゲットですわ!」



「・・・・・・・・・。」


僕は無言でホーム画面に戻った。


「ちょっとぉ!!何をしているのです!!!早くじゃぶじゃぶ課金するのですわ!」

「いや、引くも引かないも自由でしょ?僕の。」

「何を言っているのです!どんなダンジョンでも手に入らないレアアイテムをゲットできるのですよ!」

「ゲットできる()()ですよね?一回一万円相当のガチャなんて出来る訳ないでしょう?」

「くっ・・・!世界中の甘い物が私を待っているというのに・・・。」


聞こえてんぞ?

セリスも頭抱えてるし。

いいからこの甘い物狂いの守銭奴を止めてくれよ。



「・・・んふふっ。いいのですかそんな態度で?リョウ、貴方が長年欲しかった物もガチャの中に入っているのですよ?」

「・・・は??僕の欲しい物?」


何かあったか?

僕が欲しい物・・・しかも長年でしょ?

・・・ロリ巨乳のケモ耳メイドか!?


「・・・そ、そうですよ。・・・が、画面から美少女が飛び出します・・・。」


あ。こりゃ出て来んわ。

何だよ。他にあるか?

もうガチャとかどうでもいいんだけど。

だいたい僕、基本無料ゲーム嫌いなんだよな。課金とかしねーし。


「・・・んふふふふっ。リョウ、もっと熱望していた物があるでしょう?思い出しなさい。貴方が転生する前、貴方は私に何を望みましたか?」


転生する前に?あの白い部屋で説明を聞いてた時か。


・・・・・・は?え?

も、もしかして・・・


「ガチャの中に・・・チートが入ってるんですか!?」

「んふふっ。その通りですわ。リョウ、力が欲しくないのですか?」

「ほ、欲しい!欲しいです!!力が欲しいですっ!ルナ様!!!」

「そうでしょう、そうでしょう。さぁ、早く金貨をじゃぶじゃぶ入れなさい。今なら何と、出現率アップ中ですよ。」

「リョウさん!しっかり考え・・・んむっ!」

「何ですかセリス?何か言いましたか?」

「んむ・・・・・・ぷはっ!も、申し訳ありません。何でもないです・・・。」


ルナ様がいつの間にかセリスの後ろに瞬間移動すると、セリスに抱き付いて口を塞ぐ。

何これ、エッロ!!

ちょっと!もっこりするから!もっとやれ!


「んもー・・・なぁにぃ〜?」


まだ寝てたのか馬鹿め。

これから一世一代の大勝負じゃ!見ておけぃ!



今、僕には4つの金貨がある。

6つ集めると悪い男に乗っ取られた城に入れる訳ではないが、今までコツコツ貯めた全財産だ。変態おやぢ達に小説書いたりして貰ったお金が大半だ。


しかし、全財産を賭けるなど馬鹿な真似は出来ない。今後の生活だってあるんだ。

い、1枚・・・いや!2枚!!2枚いくぞ!!

ぐぅっ!!2枚!!向こうの世界で二万円・・・っ!!

金貨2枚あったら他に何が出来るよ!

いやっ!しかし!!チートだぞ!?僕の今後の人生に関わってくることだ。ゲームの中に課金するのとは訳が違う!


「セリスぅ!僕はやるぞおおおおおお!!!!」


ルナちゃんガチャを起動し、金貨を1枚画面に押し込む。

勢いでやったが、コレで良かったようだ。金貨は画面に吸い込まれて行く・・・。

画面内のSDキャラのルナ様が祈るポーズをした。

すると、僕の手元から光が溢れだす。


うおおっ!!なんだこれはぁ!!暖かい光だ!力が!力が溢れてくるぞぉ!!!?



暫くすると、光りが収まった。

僕の手には・・・瓶があった。中には緑色の液体が入っている。


ん?・・・物?・・・・・・チートじゃない!?


「良かったですわね。それは回復薬ですよ。しかも上級回復薬ですわね。当たりですね。」

「上級回復薬・・・ですか。」


セリスが凄く呆れたように言う。

え?ダメなの?ルナ様は当たりって言ってるよ?


「何やってるのリョウ?金貨入れたら回復薬が出て来たの?・・・あれ?上級の回復薬って銀貨何枚だっけ?」

「勇者ちゃん。それを教えた教師は嘘つきですわ。騙されてはいけません。」

「ルナ様。適当な事言わないでください。」



あーあー。聞こえない。カティの声は聞き取りにくいなぁ!!


もう俺は決めたんだよ。2枚いくんだ。

もう1枚金貨を取り出し、祈るように画面に押し込む。

さっきと同じ様に手元が光り、手に握られていたのは・・・、



「良かったですね。また上級回復薬ですよ!では、私はこれで!!むふふ〜。二万円あったらあのスイーツを・・・。」


ルナ様は消えて行ってしまった。






・・・・・・・・・・・・。


「リョウどうしたの?泣いてるの?」

「り、リョウさん。お気を確かに!」

(どんまい。)




ううん。泣いてる場合じゃない!

前を向いて生きればええねん。


・・・しかし、本当にチートは入っているのだろうか。

流石に入って無いって事はないだろうが。

ゲームなら諦めもつくんだがなぁ。

金輪際引きたく無いが、金を稼いでは引く事になるだろうな。



一旦、忘れるか。

ホーム画面にはもう1個アイコンがあった。

つよさってアプリらしいが・・・。


僕はつよさを起動してみる。

画面に名前の一覧が出て来た。

リョウ、カティ、セリス、イム。

リョウを選んで見ると・・・やっぱりそうだ。これはステータス画面だな。



リョウ

まものたらし

せいべつ:おとこ

レベル:5

HP:3

MP:縺イ縺ソ縺、


ちから:0

すばやさ:5

みのまもり:0

かしこさ:2

たいりょく:2


とくぎ:言語理解、誑し込み

まほう:

とくせい:



・・・レベル5か。

自分で魔物を倒したことは無いが、やっぱ一緒に冒険した仲間が魔物を倒すと、経験値入るんだな。


他のステータスは・・・ツッコミどころ満載じゃない?

これ・・・レベル5だよね?

まぁ、他の人のステータスを見た事は無いので基準が分からんが。


HPが3って何?

よくスライムに殺されなかったな。

ハーピーとかクッコロオークとかの攻撃受けたら一撃だったんじゃないの?

まぁ、僕って防御とアソコはカチカチなのが売りだからな!ってのなら分かるよ?

でも、みのまもりすら0じゃん!


ちからもそうだが、みのまもり0って何だよ?

僕、フルチンになったらどうなるんだ?星の重力で死ぬんじゃないか?


あと、MPは何だよ?

文字化け?文字化けしてんの?

まぁ、魔法が使えないんでどっちでもいいや。



いいよいいよ僕のは。カティの見てみようよ。

それで全部はっきりするだろ?

比べて見ないと何とも言えんよ。


カティを選んでみる・・・レベル13?

結構離れてるぞ?

・・・あ〜、あれか?倒した人と、一緒いるだけの人では獲得経験値の差が出るとか?

それか、僕やエリオ達は、狼とハーピーに襲われから街の外で魔物を倒して無いしな。

カティは学園に通っていたんだし、魔物を倒す機会もあるんだろう。その差かも知れない。


ステータスは・・・だいたい50位!?ちからは70超えてるし、うんのよさなんて90あるぞ・・・。

かしこさが当然のように負けてるけど、凄く納得いかない。

何かとくぎの欄、凄いけど・・・。

つよそう。


「うわー!これあたしの強さが数字になってるの?」

「これは・・・!」


カティとセリスも、ルナホに映ったカティのステータスを見てビックリする。


・・・うん。まぁ、カティは勇者だしな。参考にならんし。

セリスとイムを見よう。

セリスはレベル20・・・思ったより無いな。

ステータスは・・・うんもういいや。参考にならん。



「リョウさん。私やカティナさんはよろしいですが、むやみに他の人の強さや魔法を見せてはいけませんよ。」

「あ〜。そうだねー。そんな事教官に言われた気がする。」


・・・まぁ、そうだな。

情報は出来るだけ隠してた方がいいだろうな。

セリスの隠し玉だろうなって魔法も普通に見ちゃったしな。


「分かってるよ、当然だ。でも、いちおうイムのも見るぞ。」

(・・・・・・えっち。)


やかましいわ。

イムを選んでみる。・・・レベル1か?


「イム、レベル1なのか?」

「・・・まず、レベルとは何でしょうか?」


そっからなのか・・・。

まぁ、当然なのか。セリスだけじゃなく、みんな分かんないわな。

・・・レベルなんてどうやって説明するんだ?


「えーっと・・・個人差はあるんだが、成長の度合いみたいなもんだ。あーほら!冒険者ギルドのランクみたいな。Bランクの奴よりAランクの奴の方が強いだろ?それと同じでレベルが高い奴の方が、より戦闘の経験を積んでて強いんだ。」

「戦闘経験を数値にしていると?」

「そうだな。そんなかんじ。」

「じゃあー、あたしよりセリスの方が戦闘経験は多いって事ね!」


レベルだけ見るとカティの言うとおりだが、他のステータスを見るとどうだろうな。


「そうですね。しかし、力などはカティナさんの方が高かったみたいですから、勝負はやってみないと分かりませんね。」

「そうなのか〜。・・・あ〜あ、明日王都に帰らきゃなのがな〜・・・。」


カティはそんなにセリスと勝負したかったのか?

いいよね。戦える奴は。技と技をぶつけ合ってお互いを高め合うんでしょ?ふんっ、どうせ僕は勝負になんねぇよ。



「仕方ないね。・・・それで、イムのレベルが1なのはおかしいなぁと。」

「リョウさん、それはイムさんが全く戦闘経験が無いと言う事ですか?」

「ええ〜?リョウを助けてくれた事もあるし、今まで生きてきて、他の魔物や冒険者と戦った事が無いって事あるの?」


カティがそう言うが、まぁそうだろうな。

イムが何年生きてるのか知らんが、少なくとも4年は生きてる筈だ。

その間はパイマーン周辺に住んでいたんだろうし、人や他の魔物に会わないって事は無いわな。


(何回か、戦った。)

「何回かあるってよ。」

「だよねぇ。じゃあどういう事?」

「ん〜。考えられるとしたら・・・。僕の従魔になった時にレベルがリセットされた。とかかなぁ?」


たまにそんなゲームあるよな?

まぁ、分かんねぇだろうなぁ。



「リョウさん、多分そうではないかと思うの事があるのですが。」

「ん?セリス、何か分かったのか?」

「ええ。先程、成長の度合いだと仰っていたので、気が付いたのですが。人間と魔物では成長の度合いが違います。」

「え?そうなのか?」

「ええ。人間は経験を積み重ねて強くなりますが、魔物は生まれたままの強さで変わりません。その代わり、魔物は個体別の高い強さを最初から持って生まれます。人間は個人差もありますが、最初は弱いです。ですが、どんどん成長します。」


なるほど。

つまりは、人間は低ステータスで生まれるが、成長すると。

そして、魔物は高ステータスで生まれるが、一生そのままって事だな。


「じゃあ、イムがレベル1なのは、成長しないからって事か?」

「そうだと思います。魔族も同じですので、レア種であるイムさんもそうではないかと。」

「魔族もそうなのか。じゃあ、亜人は?」

「亜人は、高いステータスも持って生まれますし、成長もします。ただ、人間ほど成長は早くないです。天使の私もこちらですね。」


へぇ〜。亜人めっちゃ良いじゃん。

人間と魔物の良いとこ取りな訳だ。


「そうなのか・・・。じゃあ、イムはずっとこのままか。」

(しょぼーん。)


これはこれで可哀想だなぁ。

ただ、どうにも出来ないからなぁ。

魔物を成長させるレアアイテムとか無いかな?是非、見付けてあげたい。



レベルはまぁ仕方ないが、ステータスはなかなか高いな。

高いと言っても、カティ程では無いが。

特技なんかが見れるのは便利だな。

イムの性格なのか、魔物だからなのか知らんが、コミュニケーションが取りにくいからな。特性が分かるのがありがたい。

ただ、イムの特技・・・文字だけだと分からんな。



とくぎ:体積変化、吸収、触手、变化(へんげ)



体積変化は体を大きくしたり、小さくしたりするやつでしょ?

吸収は、食べ物を体内で溶かしてたし、触手は何回も見た。

変化ってなんだ?体積変化じゃないの?変化が2個あるのはおかしいだろ。

・・・あぁ。“へんか”じゃなくって“へんげ”って読むのか。

変化(へんげ)・・・スライムって変化するのか?


「イム、この特技の欄にある変化ってなんだ?」

(ん。・・・・・・しらない。)

「知らないって・・・お前が知らなきゃ誰も知らないぞ。」

(・・・・・・へんげ、ってなに?)

「・・・えーっと。何か別の姿に変わるとか、そんなんだ。」

(・・・・・・・・・・・・・・・・・・できそう。)


おっ!マジか。言ってみるもんだなぁ。


「やってみてくれよ。」

(うん。)


イムは僕の頭の上から降りて、もにょもにょ動き出した。


(・・・・・・・・・・・・えいっ。)



ぽわわぁ〜〜〜〜ん。



・・・いや、何よその効果音。

白い煙出るし。どっから出したし。


白い煙がイムを包んだ。煙が晴れるとそこには・・・、


「できた。」


美少女が立って・・・いや、スライムが立っていた。


体の形を女の子にしているが、色、肌?が完全にスライムだ。体積を大きくして、女の子の形になったのか。

身長が僕と同じくらい・・・いや、膝から下が床に溶けたみたいになってる。ここだけスライムのまんまなのか。膝から下も人間みたいにしたら、僕より大きいか?

何か知らんが、巨乳だ。眠たそうな顔をしていて、髪?はショートカットだ。


「おお〜!イムどうしたの!?」

「な、なんと!これは・・・。」


カティとセリスもビックリしている。

そして・・・


「・・・・・・よろしく。」

「キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!」


しかも喋る。

・・・カティ。そのリアクションはやめろ。


・・・なんと、僕が仲間にしたのは・・・モン娘だったのか。






・・・・・・・・・・・・。

ふ、フフ・・・フフフフ!

モン娘ッ!モン娘ッッ!!

モン娘モン娘モン娘モン娘モン娘モン娘モン娘モン娘!!!!!

モン娘がッ!!モン娘が我が手にッッッ!!!?

あの!夢にまで見たモン娘が!私の仲間・・・否ッッ!!嫁に!!!

嫁でしょうよもう!!僕が別れを告げるまではずっと居るでしょ!嫁だよこれは!!

村人?農夫?くそ食らえっ!

戦士?格闘家?魔法使い?要らねえよっ!!

勇者?魔物使い?要らない要らないぃぃ!!!

魔物誑しなんだよぉ!俺が欲しかったのはぁ!!

ふうおおおおおおおッッ!!俺の快進撃がここから始まるんや!!

世界中の!モン娘を!俺の嫁に!!


嫁にしてやるぜええええェェェェェェェェ!!!!




「リョウ・・・・・・どうしたの?」

「うん。いいよイム、放っておいて。すぐ戻ってくるから。」

「驚きました。イムさんにこのような特技があるとは・・・。しかし、これでは中途半端ですね。脚を生やして、肌の色を変えれば、完全に人間に化けれますね。」

「ん〜〜・・・・・・できる、かも。」


セリスの提案を聞いてから、イムがまた煙に包まれる。



今度は、おおっ!完全な美少女やんけっ!!

脚も完璧!肌の色も色白で完璧!髪の毛だけ元の色だ!

そして、何より・・・全裸だ!


「ありがとうございますッッッ!!!」

「うがーッ!!リョウッ!!あっち向けッッ!!!」




あぁ。汚れを知らない純粋無垢な少女のもっこり裸体が隠されてしまった。

今はカティのお下がりの白いワンピースを着ている。

・・・カティ!いいセンスだぁ。


「服・・・・・・胸、キツい。」

「うぐっ!あ、あたしはこれから成長するんだもん!!」


・・・素晴らしい。

私はなんて魔物を仲間にしてしまったのか。



「イムさん、明日まで我慢してください。明日、私と服を買いに行きましょう。」

「むぅ・・・いいなぁ。あたしも行きたい・・・。」

「カティは朝一番に出発だろ。あきらめろ。・・・さて、もうお開きでもいいでしょうと、みんなも思っているでしょうが!もう一回だけガチャ引きます。」

「リョウさん・・・。それはもう・・・。お願いです。考え直してください。」

「セリス、僕も正直狂っていると思っている。だが今日、後一回だけ引く。そして、僕には秘策があるのだ。それが今日じゃないと駄目だ!」

「何か秘策がおありなのですか?それはいったい?」

「カティ!お前引け!」

「ふえっ!あたし!?」

「そうだ。さっきお前のつよさを見たが、僕よりうんのよさが高い。だからお前に賭けてみようと思う。心配しなくても、ヘボいアイテムが出ても怒らん。」

「う、うん・・・じゃあ、あたしのお金で・・・。」

「駄目だ!僕のを使え!お前のを使ったらゆ゛る゛ざん゛!!」

「もう!わかったよ。・・・えいっ!!」


カティは僕から金貨とルナホを受け取って、金貨を押し込む。


手元が輝き、光が消えた。その手には・・・何も無い。


「あれ?何も無いよ?」

「ん?どういう事だ?」

「・・・・・・はずれ?」


イムの言葉を聞いて、血の気が引く。

ハズレ・・・だと?

回復薬すら無し!?

うっそだろお前・・・。そんなガチャ聞いた事ねぇぞ!!



「リョウさん・・・。これは流石に、ルナ様はやり過ぎです!私、抗議してきます!」

「・・・!?い、いや待てセリス!もしかしたらこれは!?」


僕はカティからルナホを受け取って、つよさを起動する。

リョウを選んでみるが・・・ステータスに何も変化は無かった。

マジかよ・・・。アイテムじゃなかったから、チートを貰ったのかと思ったけど、違うのかよ。


ほ、本当にハズレなのかよ!

このガチャヤバいぞ!誰が引くんだよ!


「頼むわセリス。ルナ様をボコボコにしてくれ・・・。」

「いえ、ボコボコはちょっと・・・。」

「じゃあ・・・・・・イムが、やる。」

「や、止めてください!」



しんど・・・。この一瞬で金貨が3枚も消えたぞ。

くそっ・・・チート。チート欲しい。

でもルナちゃんガチャは二度と起動したくない・・・。


僕は失意の中、何気なくカティを選んで、ステータスを見た。


「・・・・・・ファッ!!?」

「どうしたの?・・・・・・やっぱ、ぼこぼこ?」

「イムさん!だから駄目ですって!」

「どうしたのリョウ?あたしの見てるの?」


さっき見た時は無かった。確かに無かった。

・・・いや、追加されたんじゃないな。変わってる。同じ様な特性だったから、上書きされたのか。


「か、か・・・カティに・・・チートが・・・。」

「ええっ!!カティナさんの方にですか!?」

「うええぇっ!!?・・・チートって何?」

「・・・・・・しらない。」



そう。僕のステータスだと空欄だったが、他の3人にはとくせいがあったのだ。

イムには物理軽減。

セリスには女神の祝福。これはどんな能力なのか分からんな。ユニークなのだろう。


そして、カティには上昇値UPがあった。

カティの上昇値UPは、多分ステータスが上がる時の上昇値が他の奴と比べて高いのだろう。

まぁ、勇者だし、そのくらいあるのが普通だと思った。

でも・・・今は・・・。



とくせい:上昇値3倍



さ・・・3倍・・・三倍アイスクリーム?

2倍すっとばして3倍?

いや、上昇値UPがどれくらい上がるか知らんよ?

3倍はねーだろ。コイツ5歳の時から充分ヤバかったぞ?

見て無いけど、5歳からステータスヤバかったろ?


・・・ちょっと待て。カティのHPから何からが爆上がりしてんぞ?

今度は何だよ。全部、倍以上になってんぞ。

倍以上・・・?もしかして、上昇値3倍が既に上がっているレベル13分にも効いているのか?

凄い親切設計だな。

上昇値UPのスキルを取るまで、出来るだけレベル上げを抑える。とかしなくていいね!


「カティ・・・体、何とも無いのか?」

「え?・・・ごめん。あたし、胸はあんまり・・・。でも!もう何年かしたら大きくなるから!」


僕が何時そんな話をした?

ステータスが爆上がりして、体に変調が無いか聞いただけだぞ。

僕が毎日測って、豊胸マッサージしてやりたいところだが、学園があるからな。仕方ないね。




・・・・・・はぁ。

カティばかり強くなって・・・。僕は何時になったら・・・。


・・・取り敢えず、今日は魔物誑しの件で進展があった。

スライムのレア種改め、イムが仲間になった。

しかも、ただの魔物じゃなかった。モン娘だった。


僕のステータスの特技にあった、“誑し込み”。

コレが魔物誑しによるものなのは間違いないだろう。

そして、誑し込みによってイムは仲間になったんだと思う。

だが、一匹ではまだ何とも言えないな。

まだ仲間が増えるんだとしたらモン娘がいいが、そう上手くはいかないだろう。


ふむ・・・。贅沢は言わない方がいいか。

仲間になってくれる魔物がいるなら何でもいいな。

断腸の思いでオスでも許してやろう。

但し、ドラゴンとかそんな奴。もうアイツ1人でいいんじゃないかな?って位強い奴で。


後は、金を稼がないとな。

ルナちゃんガチャなど二度と見たくないが、チートが出るのが分かったし、いまだまともに戦えない僕には、チートは必要だ。


今回は何故かカティが超強化してしまった。

もう本当に、カティのヒモにでもなろうかな・・・。ガチャも全部コイツに引いて貰えばいいじゃん。

でもなぁ。僕もちゃんと戦ったり冒険したりして、異世界ライフを満喫したいよ。せっかく異世界まで来たんだもん。


・・・そういえば昨日ルナ様が、仕事をすればご褒美をあげると言っていたが、もしかしてルナホの事なのかな?

コレってご褒美なん?

こんなのが続くんなら、もう仕事とかしたくないんだけど。



「はぁぁぁ・・・どっと疲れたわ・・・。すまんな付き合って貰って。もう解散しようか。」

「そうですね。また明日から頑張りましょう。」

「うん。リョウ、おやすみ~・・・ちょちょちょ!!イム!何処行くの!?」

「どこ?・・・・・・当然、リョウとねる。」



・・・ハァッッッ!!そうだったぁッッ!!!

イムはもう、まんまるスライムじゃなかったぁッッ!!!

ぐううぅッッ!!何故!N A Z E ッッ!!僕の部屋は相部屋なんだぁ!!?

だがッ!たがしかしぃッ!!関係ねぇ!!見せびらかしてやればいいんだあッッ!!!こんな機会滅多にねぇんだぞッ!!逃がすわけねぇだろッ!他の男子どもはもっこりさせておけばいいんだよぉッ!俺は今日!今!ここで!モン娘と寝るんじゃああああああああああああああ!!!!!


「イム!!カティはほっとけ!!さぁ行こうすぐ行こう!!」

「むぅーーー!!ダメーーッ!!それだけはダメーーッ!!!!」

「お前、邪魔。・・・・・・邪魔するなら、容赦しない。」

「何よ!?スライムのくせに!もう一回やろうっての!!?」

「ちょ、ちょっと二人共!リョウさん!止めてください!」

「やめてぇ!私の為に争わないでぇ!!」

「それ、止める気無いですよね!?」



「次は負けない。・・・・・・リョウは、イムの!」

「なにを!?リョウはあたしが守るのよ!!絶対渡さないんだからッ!!!」

「ええィッ!!五月蝿いぞ!何時まで起きているエカテリーナ!!孤児院中に響いて・・・むおっ!!誰だこの青髪の子は!?」


激怒したおやぢの乱入で、有耶無耶になってしまった。

結局、カティとイムが仲直りし、セリスと3人で寝る事になってしまった。

私は童貞をまた守り通してしまったよ。敗北を知りたい。





第2章終了です。



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