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第1話 「社畜、異世界の森で毒舌な綿あめを拾う」

今日も残業、明日も残業、何時も残業


世の中、楽しそうにしている奴はいるが、俺は真逆、全然楽しくもない


上司は「お前の変わりはいくらでもいるとっとと仕事を終わらせろ」


と怒鳴るばかり、なら自分でやれよ っと思った時が俺にはあった


しかし、言えない、言ったら地獄を見ることになる


給料は雀の涙、いや雀の涙より少ない


親に頼めばいいって、馬鹿言うなよ、親は、、親は、もう死んだ


俺のせいで、俺のせいで、俺のせいでこんなことに


俺がもっともっとこんなブラックな会社で働いていなければ、


労わってやれたかもしれないってやれたかもしれないのに、


なんで俺なんかが、なんで、なんで、誰も聞いてくれないだよ


みんなはいいだろうな、金を稼いで親は健康で、子供もいて


いいだろうな、俺は、俺はこんなざまだぞ


もう自分なんていなければいい


そうだそうしよう


寝たい寝たいと思いながら、鏡を通り過ぎていく、目は死んだ魚の目だ


しかし寝たくても体が勝手に戻っていく、エナドリを飲んでまた仕事を


もう寝たいのに寝たいのに、


脳の中で、言葉を思い出す。


「もっとしっかり、出来んのか、このふざけるな、お前なんてこの会社のお荷物だ社会をなめるな、今すぐ直せ。修正しろ」


俺だってやりたくてやっているわけじゃないのに、上司だっていっつも間違えてるくせに、それを全部俺のせいにして


「佐藤、また失敗したのか、お前の上司は優秀だぞ」


部長にまで言われる始末、なんで俺がこんなことをしなくちゃいけないんだよ


なんで上司が俺のやった分を横取りしてんだよ


そう思っているのに、手が止まらない


狭い部屋でデスクを眺めながらずっとずっと手を動かしている


「フフ」小さな笑い声が出る


死ぬ絶対に


「俺はこんな小さなデスクで人生を終わらせたくわない」


また今さっきの出来事が思い出される


「佐藤いい加減にしてくれ、お前の上司はわが社のエースと言われているのに、なぜお前はこんな簡単なミスをするんだ」部長が呆れながら言う


言いたかった。言えなかった


俺の給料は雀の涙、文句を言ったら、給料が下がるかもしれない


なんで、なんで俺が上司の間違いを、俺がやらなきゃいけないんだよ


鏡に映っているのは、死んだ目をした俺と、怒る部長、その中で気分がよく仕事をしている上司だった


何でなんだよ、ふざけんなよ、俺の心の中で響いては消えていく


外の景色は、楽しそうにご飯を食べている家族と、頑張ろうと思っている人たちだ


列車の中で、スマホを見たり、あくびをしたり、その人たちにとっては当たり前


俺からすれば当たり前ではない


もう真夜中、ほかの人は寝ている時間


何でそんな時間に俺はこんなことをしなきゃいけないんだよ


なめてんのか


それから部長は「とっととやめろよ.........お前は会社のお荷物」


みたいな顔をしてくるようになった


もう俺なんきゃいなきゃいいのに


「佐藤...お前は会社のお荷物なんだよ」


部長の冷たい声、後ろからの冷たい視線


やめちまえと今にも言いたげな表情


消えちまえ


消えろよ


俺なんか


いなきゃいいんだろ


消えてやるよ


消え.....................................






「おい起きろ」


視界が何も見えない


視界が真っ黒なのに


何か聞こえる


「おい」


何かが


「社畜起きろ」


ーー目が少しずつけど確実に開いている


僕の重要な一ページが刻まれた


(続く)

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