6話少女の試験
グレンさんの修行が始まってから1カ月がたちました。
「良し。これならもう大丈夫だろう」
グレンさんがそう言ってくれますが正直、心配です。
「・・・グレンさん本当に大丈夫でしょうか?」
「安心しろ。多少の不安は残るが、並大抵の冒険者に比べれば十分強い。」
やっぱり怖いです。その感情が、顔にでていたのか
「きさまは、修行に堪えてきたんだ。もっと自信を持て」
私の頭を撫でながら言ってくれました。
私は、嬉しさと恥ずかしさで気持ちがいっぱいで不安が消えたみたいです。
グレンさんは、いつも冷たいですが時々こんな風に優しくしてくれます。
ヒトではないのは、わかっているのですが、いったい何者なんでしょう?
街にも入れないと言うのでもしかしたら、亜人なのかもしれません。
「おい。何を、グズグズしてる?さっさと来い。」
気が付くと、グレンさんはもう歩き始めていました。
「ま・・・待ってください~」
走ってグレンさんを、追いかけます。
森を抜けて、街道を歩いて行くと村にたどり着きました。
「ここからは、きさま1人で行け。」
やはり、村には入ってくれないようです。
「それと、これを持っていけ。」
いきなり、小袋を渡されました。中身を見てみると大量の銀貨が入ってました。
驚いて、私はグレンさん見ます。
「冒険者になるために、金が必要だろう。それだけあれば、十分だろ?」
「確かにそうですけど、こんなにもいりませんよ!!こういうのは銀貨1,2枚
なんです!。これだけ持っていったらあっちで驚かれます!!!」
グレンさん、あなた本当に何者なんですか!。私は小袋を返そうとしましたが
「念のために、持ってろ。」
拒否されてしまいました。結局、私は袋を持ったまま村に行きました。
村の冒険者ギルドに着くと、その扉を開けます。中は意外としっかりしていて
食べるところもあります。中に入ると、冒険者たちが私を見てきます。
卑猥な目で私を見る冒険者もいました。正直、気持ち悪いです。
私は、オドオドしながら正面にあるカウンターまで向かいます。
「ようこそ。冒険者ギルドへ。本日は如何いたしました?」
カウンターにいた。女性に話しかけられました。
「あの~。ギルドに登録を、お願いしたいんですけど」
「は・・・はい。わかりました。試験としてあなたの実力を確認させて
貰います。よろしいですか?」
私は頷いて答えました。
「この試験で、あなたの冒険者ランクをつけます。ランクは、F.E.D.C.B.A.Sとあり
ランクが高いほど報酬金が高いクエストを請けることが出来ます。その代わり
その分、危険度もあがります。冒険者になってからも実力が認められばランクは
あげることも可能です。・・・もう一度、聞きますよろしいですね?」
「はい。やります。」
やらなきゃいけなんです。ここで逃げたらあのヒトに見捨てられます。
「わかりました。では、試験官を呼びますので、すこ・・・」
「待ちな」
話を遮ったのは、さっき卑猥な視線をした皮鎧を着ている冒険者でした。
「その試験官、おれがやろう」
「しっしかし、バランさんそれは少し危険かと・・・」
女役員の人が止めようとします。
「あぁ?てめぇ、なんか文句あるのか?」
「ひぃ・・・いえ・・・」
そこは負けてほしくなかったです。役員さん。
「最初から、そう言っときゃいいんだ。ついてきなお嬢ちゃん」
・・・これどうなるんでしょう?




