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堕ちた英雄騎士  作者: CSS
第4章タイナノド平原の戦い
48/84

41話不安

「そんな!!それだけはちょっと・・・」

「やらなければ、ここで殺すぞ。」

嫌がる彼女を脅迫して無理矢理やらせる。

「でも・・・私もリターナー軍のはしくれですし・・・」

「国のために死んで何になる?きさまが、死んで国が泣いたり盛大に葬式でもするのか?」

「そつそれは・・・」

「こいつを見ろ。」

おれは、さっき殺した隊長の死体に指を指す。

「こいつは、自分の命のためだけに全てを捨てようと

していた。きさまらも見捨ててな。」

「・・・・・・・」

「国のために死んだところで国は何もしない。

ただ、単位として数えるだけだ。」

「単位・・・」

「そうだ。ヒトとして数えず、戦で死んだ数の1つ

として数えられるんだ。」

「うっう・・・・」

「さぁ、どうする?国のために死ぬか?それとも

生きるか?」

「ううううううう!!」

キリーは、頭を掻きむしる。

「わかりましたよ!!やれば、いいんでしょ

やれば!!」

そして、ヤケクソとばかりに言い放つ。

「よし。では、案内してもらおうか。」

「はい、もぉ!コッチですよ!!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

爆音が、鳴り響いた直後テレド侯爵のテントでも

騒ぎが、おこっていた。

「静まれ!!!!」

テレド侯爵の怒声を浴びて当たりは静かになる。

「状況を報告しろ。先ほどの音は何だ?」

「は!そっその黒い鎧を身につけた男が突如、現れ

その男が、妙な詠唱をおこなった後、地面が割れ

騎馬隊とその付近いた兵が落下。東側にいた兵は

壊滅状態にあります!!」

「バッバカな!!そんなこと出来るわけがない!!」

「地面が、割れるだと!?何者だそいつは!?」

近くにいた軍官たちが再び混乱するなかテレド侯爵は

静かに考えていた。

(地面を割っただと?今のこいつらの魔術ではまず

不可能だ。)

頰に汗が滴れる。

(まさか魔法!?いや、ありえない。魔法は

300年前に滅んだはずだ。しかし・・・)

「今、そいつはどこに向かってきている?」

「おそらく、ここに向かって来ているかと・・・」

(まずいな・・・・このままでは計画が達成出来なく

なる。)

パナウェイにいた奴からの連絡も途絶えた今、何と

しても計画を、達成させなければならない。

「何としても、ここまで来させるな!!今残っている

兵と騎士を全てその、黒い騎士に向わせろ!!」

「しっしかし・・・今は攻め時ですここで攻めな

ければ・・・」

「くどい!!ここが終われば我らの負けだ!!」

今まで聞いたことのない焦った声で言うテレド侯爵に

驚愕する軍官たち。

「いいか、持てる力を駆使して何としても黒い騎士を

殺せ!!」

《は!!!》

急いでやるべきことをするために散っていく。

テレド侯爵は1人椅子に座り頭を抱える。

「もう、これ以上失敗は許されない。何としても

何としても・・・」

考えていたことが口に出てしまうほど彼は焦って

いた。

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