40話残虐
「奴を何としても殺せ!!」
隊長の号令に次々と群がって来る兵を着々と殺して
いく。
前いた、3人をまとめてノートゥングで斬り伏せる。
「・・・次。」
横から突いてきた槍を右手で掴み、反対側にいた
兵に投げつける。
「ぐえ!」
「グキュ!!」
投げつけた兵で動けなくなったところを突いて殺す。「・・・次。」
盾と剣を持った騎士を空いている左手で殴りつける。
騎士は、盾を前に出す。しかし、おれには盾が
あろうと無かろうと関係ない。
おれの左手は盾を貫通して騎士の首を掴んで
持ち上げる。
「かっ・・・」
首を掴まれて、苦しくなりもがく。
左手に力を込める。ゴキ、と首が折れる音が聞こえ
もがいてた騎士は手足は動きを止める。
「・・・次。」
その騎士の死体を放り捨てて言う。
「ヒィ!!」
「ひでぇ、あんなの残酷すぎる。・・・」
1人の兵が、言った言葉が耳に残る。
「残酷?これは、戦だぞ?ヒトが死ぬのは戦だ。
そこに、残酷も何もあるか。」
それに・・・と言葉を続ける。
「残酷という言葉がふさわしいのはきさまら
リターナーだと思うがな。」
「ふざけるな!!おれたちは、こんなことしない!」
おれの言った言葉に、隊長が怒りの声を上げる。
「では、もしこの戦で勝ってパナウェイを
手に入れたとして、きさまらは、何をする?
女を無理矢理犯し、民から略奪するだろう。
それが、残酷と言わず何と言う?」
「それは、勝者としての権利だ!!」
こいつらは、何て愚かで醜いのだろうか。
いくら、時代が変わっても変わらない。
「なら、おれもその勝者の権利とやらを使わせて
もらおう。そのような腐った論理ごと地獄に
送ってやる。」
一歩。たった一歩、歩くだけで兵たちが後ろに
下がっていく。
「なっ何を、怖気づいている!!進め!!
それでも、リターナーの・・・」
全部、言い終わる前に馬から引きずり下ろし頭を
掴む。
「が!?はっ離せ!!私を誰だと・・・」
「知らん。そして、そんなことを知っても価値は
すぐに、無くなる。」
言葉の意味を悟った隊長がみるみる顔が青く染まる。
「離せ!!私は、お前みたいな愚劣の存在が触って
いいものではない!!」
言葉を無視して徐々に力を込める。
「やっやめろ!!離せー!!」
さらに、力を込め隊長の頭からミシっと音を立てる。
「まっ待ってくれ、私を助けてくれたらテレド侯爵の
仲を取り持ってやる。どうだ?私たちと同じ貴族に
なれるぞ!!」
「そんなものいらん。」
ミシミシっとさっきよりも鈍い音を立てる。
「やっやめて。やめてください!!何でもします!!
何でもしますから!どうか、命だけは・・・!」
とうとう、偉そうな態度をやめて必死の形相で
頼みこんでくる。よほど、死にたくないのだろう。
「皆殺しと自分で言ったではないか?きさまも
自分で言ったことは守らなければな。」
「お願いします!!どうか!命だけは!?
命だけは!!いの・・・」
隊長の頭が、限界を超えバンっと破裂する。
頭の中に入っていた血が撒き散らされ周りに飛び
おれの鎧にも血が付着する。
頭が無くなった身体を捨て兵たちを見る。
「次は、きさまらの番だ。好きな箇所を選ばせやる。
腹か?頭か?心臓か?さぁ、どこを潰して殺して
欲しい?」
そう言うと兵たちはとても情けない声をあげながら
必死に逃げる。
おれは、1人逃げ遅れた女性の兵士を捕まえる。
「ひい!どうか・・・楽に殺してください。」
捕まって諦めたのか泣きながら言う。
「安心しろ。きちんと答えたらちゃんと逃がして
やる。」
「ホッホんとですか?」
「あぁ。さっそくだが、リターナー軍の指揮官は
誰がやっている?」
「てっテレド侯爵です。」
テレド侯爵となると武の名家トゼン家の当主か。
(武の名家だから、指揮官に任命されるのは必然。
魔族にとってこれほどの人材はいないだろう。)
テレド侯爵が、魔族に成り代わっていると予測する。
「よし。きさま名前は?」
「え?きっキリーですけど。」
「では、キリー1つ頼みを聞いてくれないか?」
「なっ何でしょう?」
「おれを、テレド侯爵がいるところまで連れてって
くれないか?」




