月狼族と家族紹介
自然豊かな古の森【ローリア】に俺達は住んでいる。
俺達は【月狼族】といって、月光を集めたような淡く光る毛皮を持っている。色合いは白や金、銀など様々だ。特に雄の方が色鮮やかで、雌は毛先が長めになる。
月狼は魔力が高い魔獣としても有名だ。
よく人間がパートナー契約をしたがっているようだが、俺達は生半可な人間と契約などしない。俺達が求める条件は「魔力の高さ」「魔力の質」「相手の人間性」を重視する。後は…まあ、楽しませてくれる奴が大体好みだ。
今の人間界の世界情勢を見る限りじゃ、平和なんだよな。まあ、平和が一番ということで何も言うまい。
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さて、これから俺の家族を紹介したいと思う。
まず、俺から自己紹介しよう。
俺の名前は【ギンガ】
この群れのNo.2である父親の長男だ。
父【クロスト】
群れのNo.2で異種族の母を娶った変わり者……いや、愛に生きる狼だ。年齢は300歳以上らしい。白銀の毛並みが美しく逞しい狼で、リーダーの側近である。
母【シルク】
我が家で最強の母。そして、恐らく異世界の生き物で、ゴールデン・レトリーバーという犬の種族らしい。母は人間に買われていたが、2歳位の時に森に迷い込み、群れに保護されたようだ。前リーダーの養子でもある。
純白の可憐な長い毛並みが美しく、耳も垂れていて、息子の俺から見ても母は可愛いと思う。というか、俺の弟達はマザコンなのだ。未だに番がいないのも母を理想としているからだと思う。まあ、俺もその一員だけどな。
弟達は俺も含めて七匹いる。妹は今のところ二匹だ。計九匹もいるんだぜ。群れでも子沢山一家なんだ。
毎日騒がしいけど俺は幸せだ。
まあ、母さん中心の毎日だけどな!