今度は単機で制空権を取れって、それ何のジョークですか?と防衛庁長官に突っ込めなかった件
いよいよ、予断を許されなくなってきたのは、上から降りてくるプレッシャーと過大な戦果への期待。
薫は、それに対してどう答えるのか?
【伊久間薫】
翌朝、小沢基地司令より、伝令が遣わされ、本日12:00に暗号秘匿通信で小平防衛庁長官から対面通信でお言葉があるので、必ずその時間には、駐留司令部掩体壕までお越しくださいとの内容でした。
取り合えず、晴夫とおやっさんにその事だけ伝えた所、二人は、笑顔で
『薫、また昇進かあ!派手なこっちゃなあ・・・』
『薫さん、おめでとうございます。』
と、祝福されたので、あわてて否定するために、呼ばれた件は、昇進じゃ無い可能性が高い事を二人に告げた。
『いやいや、今迄も確かに山沢司令の所で暗号秘匿通信を使わせて頂いて、昇進を告げられたけれど、いつもは、統合幕僚本部を代表して陸自幕僚長与謝野閣下より賞詞を承っていたのに、今回の伝達役は小平防衛庁長官が直々だから、何か別の理由があるんだと思います。』
『そういえばそうでしたね、ところで別の理由って?何か心当たりがあるんですか?』
晴夫は、それまでの高いトーンを落として、不本意そうに聞き返してきた。
『まあ、一番可能性が高いと思われるのは、一連の戦勝で海上兵力的には日本の海上戦力は相対的に中国のそれと比しても水上艦艇に関して言えば優位に立った事で、自衛隊としての戦略方針が変化して、もっと攻勢色の強まった当座の指針となること、平たく言うと敗戦で弱気になってたシビリアンの皆さんが、連戦連勝に気を大きくされちゃって、小平閣下が突き上げられる形で攻勢を主張なさることとか。』
『それは、また・・・』
おやっさんも、俺の話を聞かれてありうると思ったのか、ちょっとだけ渋面を作った。
『あるいは、良い知らせで、いよいよ中南米かアラビアのどちらかの海域で決着が付きそうだから、アメリカの空母打撃群を台湾にも回せるかもって話で、その際の自衛隊の戦術構想について意見を求められるとかかな?まあ、細かい事を言ったら切りが無いけど、予測が立たないくらいには情勢が転換機になってると思います。』
『なるほど。。。』
2人は、まるで親子のようにシンクロして腕組みして、気難しいように納得した。
『まあ、あれこれ考えても予想は予想だから、たまった事務仕事を可能なだけ熟して、審判の時を静かに待ちますよ。』
ちょっと意識して、おどけて言ったら、2人共微笑んでくれました。
そして、いよいよ審判の時・・・じゃなくて、約束の時間の10分前に基地掩体壕司令部に到着したところ、既に俺が到着する旨、報告済みだったのでしょう、司令部区画まで先導してくれた衛兵が暗号通信器を設置してある部屋に案内してくれました。』
その部屋には、既に山沢閣下がいらしていたので、アイコンタクトで通信機正面に座るように促されました。
それから、少しして司令部の情報士官が暗号傅信で小平防衛庁長官からの通信が繋がったとの報告にあってから、数分後、俺は初めて、小平閣下の前に出ました。と言っても液晶TV画面越しですけど。
『初めまして、キミが伊久間中佐だね。』
私の顔を画面越しに、申し訳なさそうに小平閣下が、いきなり深々と頭を下げられた。
私は、あわててあたふたしながら、
『頭をお上げください。』
と、大声の上、オーバーアクションで頭をあげて下さいと促すが、小平閣下は面白い冗談とでも思ったのか、救われたように笑った。
閣下の話を要約すると、私と晴夫を国家の威厳を取り戻す為に英雄に祭り上げたせいで、迷惑を掛けた事を謝罪したかった事と、防衛庁の主として今迄より、更に難度の高い任務を受諾して貰わねばならないことだとおっしゃった。
『困難な任務とは、どんなご命令なのでしょうか?伺っても?』
『台湾上空の制空権確保です。』
閣下の放った衝撃に、私は一瞬凍り付いてしまった。
単機で制空権奪取可能なのかしらん・・・
私の頭をクエッションマークがよぎりました。(-_-;)
ちょっと、仕切り直し。
epは、中途半端で終わらせて、以下次号wです。
ではでは、祝詞言霊行きます。
『あなたの未来が輝きに満ちたものになりますように~(^^♪』
『みんな大好き!どうだまいったか!』




