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私情警察7 ~後編~ アメリカの拷問【セメントシューズ】

オレは外道を後ろ手に縛り、椅子に座らせた。

その縛った両足にバケツをスッと入れた。

外道はまだ眠っている。


「おい、起きろ外道!」

「ゲハ!いてぇ!ってなんだここは?」

「よう、お目覚めか? ハイ!チーズ!」


写真を撮りながら、軽く外道を挑発する。


「テメェ、ほどきやがれ! ぶっ殺すぞ!」


外道は起きるやいなやギャンギャン吠えだした。


ドゴっ…! バキ…!


外道を黙らせるのはこれが一番。

やはり暴力…暴力はすべてを解決する…!


「ゲハ…!いてぇ…よお。な、なぁ金ならやるからよ。見逃してくれぇ…」

「その金は…どこからだすんだ?どーせ、人から騙しとったカネだろ?」

「あ、いや…その…」


…と、言いながらオレは足元のバケツにある液体を入れていく…。


トプトプトプ………


「お、おいなんだよ?コレ…ま、まさか…?」

「そうだ、セメントだ。おまえのために特別に仕入れたんだ。おまえは足癖が悪いから一旦これで強制しようと思ってな…」


これはアメリカマフィアがしていたといわれる【セメントシューズ】である。

厳密には拷問ではなく、処刑方法ではあるが…。

なんでもいいさ、外道に苦痛と絶望を与えられるならな…。


「おまえの仕事はそうとういい加減だったようだな。苦情も何件かきているそうだな。だが安心しろ、オレは仕事熱心だからセメントもがっちり固めてやるさ」

「そ、そんな…」

「あ、そうそう。セメントシューズが出来上がったら、海に連れて行ってやるからな。楽しみにまっとけよ」

「え?そんなこのまま海に入ったら…オレ沈んじまう」

「ああ、そうだな」

「イヤだ!イヤだ!!たすけてくれぇ!!」

「ゴチャゴチャ…うるせぇんだ!よ!」


棍棒でヤツの顔面をフルスイングする。


「ガッハ!」

「セメントが固まるまで丸1日待つから。じゃな!」


いつものように写真を数枚とってその場をあとにした。

その間も3時間おきに来てみると、外道は叫んでいる。


「あつい!あつい!足があつい」


そういえば、セメントが固まるときって熱くなるんだったな。

たしか水和熱が発生して、80℃くらいになるんだとか…。

ある意味、処刑のまえに拷問も味わうようなものか…。

よく考えられた処刑法で感心する。




そして次の日の夕方…

車に外道を乗せ…知り合いから借りた小型の船で沖に出た。

外道はロープと滑車でくっつけてある…。


「よう。言い残すことはあるか?」

「死にたくない…死にたくない…死にたくないぃぃぃぃ!」


パシャ! パシャ! パシャ!!


「うむ、いい絵が撮れた」


そして、滑車のロープを静かに…少しずつ下げていった。


「じゃあな、人生最後の海水浴を楽しんでくれ。深海魚によろしくな」

「たすけてくれぇぇぇえええええええ!」

「海底人がいれば助けてもらえるだろうさ…!!」


プツ…


オレはロープを切って、外道が沈んでいくのを眺めていた。

外道の最期はだれも知らない。

どうしても知りたいのなら…サカナにでも聞くしかない…。



こうして今回の依頼は無事に終了した。



翌日、オレは依頼者に依頼完了の知らせをおくった。

事の顛末をなるべく依頼者がキズつかないように言葉をえらんで…。

外道が身に着けていた腕時計やネックレスなど金目のものを金に換えたら結構な金額になった。換金したカネと外道の最期の写真、あと圭介のツテで信用できるリフォーム業者をいくつかピックアップした書類も一緒に送った。


(これで少しでも足しになればいいが…)


現在この国は少子高齢化が進んでいる。

経済に関しても良いニュースをあまり聞かない…。

ある人は景気が悪いのは団塊のせいだ、ある人は向上心のない若者のせいだと…

ネットでは毎日いろんな意見が飛び交っている。

どれが正しいのかもわからない…。

オレも正直、警察官やってたときは年配の相手をするのが億劫おっくうだった。

年寄りってメンドクセェって思ったことは何回もある。

もしかしたら今回の外道も年寄り相手にイヤな思いをしたのかもしれない…。


しかし、いかなる理由があろうと、その時代を懸命に生きていた老夫婦から金を騙し取っていい理由にはならないハズだ。

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