私情警察5 ~プロローグ~
「マモル!これは過剰防衛だ」
「マモル! どうしてこんなことをしたの!」
「だって、カツアゲされてたから…」
中二くらいか…?オレが大暴れして…両親から詰め寄られたんだったな。
「しかしこれは…やりすぎだ。マモル」
「でも…あいつら」
「まぁまぁ、お父さんお母さん、そこまででいいでしょ?」
「おまわりさん…でも、相手はみんな病院送りって…!」
「相手は札付きのワルだったんです。悪人を成敗しただけですよ。そこまで責めちゃ、お子さんがかわいそうだ」
「でも、それだと…暴力を正当化してしまうのでは…?」
「いやいや、話し合いが通じない人間ってのが…世の中にはいるんですよ」
おまわりさんがオレの肩をかるく叩く。
「友だちのためにケンカしたんだろ?いいの…もってるじゃないか、少年」
そこで、一瞬あたりが暗くなって…
「んぁ? ここは……?」
見慣れた天井……オレの部屋だ。
(なつかしい…中学のときか…? 他校の上級生相手に戦ったんだっけ…?)
体の柔軟をして、洗顔。
(そうだよな…世の中、話し合いが通じないヤツばっかりだ…!)
そして、若作りクリームを顔に塗りたくる。
鏡のオレはずいぶん険しい顔をしていた。
おっと、いけない。スマイル、スマイル!
そういえば、マリに言われたな…。
お肌のケアも大事だけど、スマイルが足りないって…。
う~ん、オレが心から笑顔を見せるときは…。
➀拷問のプロの動画を見ているとき
②悪党をボコボコにしたとき
③マリの手料理を食べているとき
パッと思いつくのは……こんくらいかな?
…でも四六時中、拷問の動画を店内で見るわけにはいかないし…。
考えがまとまらないまま、オレは体の柔軟をして、外に出た。
軽く町内をランニングしてみたが…特に異常もないので家に戻ってきた。
さっと朝食をすませ、マリの淹れてくれたコーヒーを飲む。
(……時間か?)
時間になったので、1階に降りた。
いつものように店の仕込みと掃除をさっとすませる。
加湿器の電源、室内の気温、外気温、観葉植物に虫の有無…。
ひとつひとつの行動にたいして指さし確認をする。
(………たぶん…ヨシ! まぁ、ダメだったらマリが気づいてくれるさ…!)
ガヤガヤ……ガヤガヤ……
時刻は午前12時。お客さんはいつもより多い…。
(……お?ひょっとして……オレのスマイルが…実を結んだのか?)
…なんてことを考えていると、いちいち癇に障るヤローが店に入ってきた。




