強者の威圧
それから、青年の今までの醜態を散々に暴露された。
ケン「へ、へぇ…。そっちも大変だね」
青年「こんな身勝手なこと言えた身分じゃないですけど…どうにか、解決策って、あると思いますか?」
ケン「そんなこと言われてもな…」
椅子に座って話す3人。あれから10分ほど経ってはいるが、幽香は未だに戻らない。太陽の光が天窓から射す室内は、室内に微量に漂う埃を照らしている。そんなことを一切気に留める様子は無い青年は続ける。
青年「ロウソク、鞭、拘束、殴る、蹴る…首輪をつけてない時でもしてくるんです。逃げようとすると、すぐに首輪をつけられる…可笑しいですよね。ただの変態なのに…」
ヤマメ「他人の事情はよくわからないけど…。ご愁傷様、としか言いようがないわ」
青年「そんな…」
ケン「まぁ、なんだ…最悪、ずっと首輪をつけたりしたらいいんじゃないか?そしたら痛い事されても多少は大丈夫だろうし…」
青年「それも試しました!けど…」
ケン「けど?」
机に拳を置いて、ギュッと強く握る青年は。一旦深呼吸して心を落ち着かせる。
青年「人里に連れて行かれて、大通りで散々に殴られたりしました。そんな中でも、自分は喜んでしまったんです。それ以降、人里に行っても変な人を見る目で見られて、距離を置かれるようになったんです…。だから、今はもうアナタ達しかこんなことを話せる人はいないんです…」
ケン「そうなのか…」
同情はするが打開策は無い。どうしようもない現状に、黙りこくるヤマメとケンは、ふと青年の後ろにある気配に気づいた。
ケン「あ、戻ってきてる…」
青年「え?えぇ!?」
慌てて振り向き、その反動で椅子ごと倒れる青年を見下ろす幽香は、何時ものように笑顔だった。が、目は笑っていない。
幽香「クスクス…逃げられると思ってるの?そんなことする筈ないでしょ? っ!」
右足を上げ、履いている革のブーツで思いっきり青年を踏みつける。
青年「がはっ!」
両手で足を掴んで退けようと抵抗する青年に対し、その足でグリグリと腹を踏み潰す。
青年「ご、ごめんな…さい。ごめんなさ」
幽香「何を謝ってるの?何が悪いか分かってるの?」
より一層グッと力を入れて踏みつけると、青年は口から血を流した。それと同時に涙を流す。
青年「ゆ、幽香さんから逃げようと…した、こと…」
幽香「そうよね?どこにも行かないわよね?」
ケン「お、おいおい…それくらいにしといた方が…ソイツ死んじゃ」
幽香「第三者が何を言ってるの?じゃあ、代わりにアナタが踏まれる?」
ケン「…」
立ち上がろうとしていたが、幽香の眼孔に威圧されて無言で座り込む。そして分かった。幽香は恐ろしく強い妖怪だと。
幽香「そうそう。霊冷草だけど…今とても数が少ないの。全部上げるわけにはいかないから、1週間くらい待ってもらえるかしら?その時までにはちゃんと増やしておくから」
ヤマメ「分かったわ、行こう…ケン」
ケン「あ、あぁ…それじゃ…」
青年「そ、そんな…」
倒れながらも手を伸ばした青年は、涙を流していた。
ケン「ゴメン、俺達じゃ、何もできない…」
とても心苦しいが相手が悪すぎる。戦うようなことはしたこと無いが、それをしなくても幽香の実力が自分達では全く勝つことのできないものだと理解できていた。
幽香「それじゃ…また今度…」
幽香の家の扉を閉め、去っていく二人の心には、何かポッカリと大きな穴が残っているような気がした…。
なんか、ちょっと暗くなってしまいましたね…。
まぁ、幽香=Sと言うのが定番なので、虐められる方は自然と…こうなってしまうのかなぁ。
読者様につかの間の安らぎを
「kanisaku」
なぜこんな暗い話になってしまったのかというと。今日、自分は学校から指定されているパソコン検定の日だったのですがそのことをスッカリ忘れていて、謝りに行っても「その姿勢は良いが、0点に変わりはない」って言われて泣きながら帰ってきて、ずっと沈んだ気持ちだったというのもあります。
こんな所で書くようなことじゃありませんが、少しでも吐き出さないとなんだか心苦しいので、書かせていただきました。




