前へ目次 次へ 53/62 第53話 居場所 「リリ、ツゴウさん」 俺は二人を呼び、詳しく話をした。俺が、この世界の人々の願いと、おそらくこの世界のものじゃない、『異世界勇者』という概念から生まれた存在だという事、世界の法則を曲げる力を持つ事、魔王を倒せば消える存在だが、存在が正しく認識されれば消えない事、でも、消えなくとも居場所がない事も。 二人は、静かに話を聞いてくれた。 「居場所は、ありますよ。スタ村に、来て下さい」 リリは、笑顔でそう言った。