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氷の様式美に泥をぶちまけろ!  作者: velvetcondor guild


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10/10

10

食卓には、

高級料理がずらり。


だが――

会話は地獄。


「ユミ、

あなたのドラマ、

視聴率はどうなの?」


ユミ

「まだ放送してないわよ!!」


長兄

「ジュニという脚本家、

経歴は悪くない。

だが、

“弟がアメリカで成功したのは兄のおかげ”という噂があるな」


ユミ

「なんでそんな裏情報知ってるのよ!」


次兄

「ユミ〜、

その脚本家、

イケメンなの〜?

僕よりイケメンなの〜?」


ユミ

「比較対象が違うわよ!!」


「ユミ姉、

ネットで“元カレと共作とか情緒不安定すぎ”って言われてたよ」


ユミ

「だから言わなくていいってば!!」


お手伝いさん

「ユミお嬢様、

その男の方、

本当に信用できますか?

また泣かされるんじゃないですか?」


ユミ

「泣かないわよ!!

泣かないってば!!」


もも

「ワン!」


ヨギョン

「せんせ、

わたし、

この家族ドラマだけで

12話いけると思います……

むしろこの家族を主役にしたほうが

視聴率取れるんじゃ……」


ユミ

「やめて!!

私の人生を勝手にドラマ化しないで!!」



ディナーが終わり、

ユミが席を外すと――

家族が静かに話し始めた。


「……ユミ、

あの脚本家の男をまだ好きなのね」


「まあ、若い頃の恋は特別だからな」


長兄

「だが、

ユミが傷つくのは見たくない」


次兄

「僕は応援するよ〜。

恋愛は芸術だよ〜」


「ユミ姉、

不器用だからね。

誰かが支えてあげないと」


お手伝いさん

「……あの男、

一度会ってみないといけませんね」


もも

「ワン」


家族全員

「……」


「……決まりね。

“家族会議”を開きましょう」



ユミ


「ヨギョンサッサと帰るよ、早く早く、一応顔は見せた。」


通りまで出てタクシーに乗り込む。


タクシーの中。


ユミは、

疲れ果てていた。


ヨギョンは、

なぜか興奮している。


「せんせ!

家族全員クセ強いし、

愛犬ももちゃん可愛いし、

お手伝いさん怖いし、

妹さん毒舌だし、

兄二人キャラ濃いし、

お母様ラスボスだし!

これ、絶対ドラマになりますよ!

むしろこの家族がスポンサーって、

運命じゃないですか!

作家님の人生、

完全にドラマですよ!」


ユミは、

窓の外を見ながらつぶやいた。


「……ドラマじゃないわよ。

ただの、

私の人生よ」


でも、

その声は、

ほんの少しだけ震えていた。


タクシーは、

静かに夜のソウルを走る。


ユミは知らない。


この夜、

実家では“家族会議”が開かれ、

ジュニを呼び出す計画が立てられていることを。


そして――


大学の同窓会で

ユミとジュニが

“過去の真相”に触れることも。


物語は、

まだまだ終わらない。


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