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S級冒険者が歩む道~パーティーを追放された少年は真の能力『武器マスター』に覚醒し、やがて世界最強へ至る~  作者: さとう
第二十八章 ネクロファンタジア・マウンテン

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封印されし黒鋼の山ネクロファンタジア・マウンテン①/イゾルデの先

 ネクロファンタジア・マウンテンに踏み込んだハイセたち一行は、いきなり足止めを喰らった。

 まず、山の麓から先に進むと……そこにあったのは、山を囲むように張り巡らされた巨大な『金属の壁』だった。

 あまりにも巨大な壁だ。壁の向こう側が『ネクロファンタジア・マウンテン』に違いないが、先に進むことができない。

 シズカが言う。


「私が、壁の向こう側に行ってみるわ」

「待て」


 ハイセが止める。だが、すでにシズカは上空へ。

 すると……数分とせず、シズカはフラフラしながら降りてきた。

 その様子を見て、サーシャがギョッとする。


「な、お、おい!! 大丈夫か!?」

「ウ、っげえぇぇぇぇッ!!」


 凄まじい状態だった。

 両腕が炭化し、全身に酷い火傷を負い、顔色が真っ青で激しく嘔吐した。

 すぐにピアソラを呼び治療……何があったのか説明する。


「い、いきなり、壁から攻撃を受けた……何をされたのか、理解できなかった。気付いたら、両腕が炭化して……頭痛に、めまいに、気持ち悪くて……」

「……壁そのものが防衛の役割をしてるな。不快感は……恐らく、狂乱時空大森林と同じ、上空での不快感と似た感じか」


 防衛機構、電磁波と、上空からの侵入を拒む仕掛けが施されているようだった。

 ハイセは嫌な予感がしていたが、まさにその通り。

 サーシャは周囲を見渡す。


「……ハイセ。ここは安全圏のようだ。一度、全員を呼ぶ方がいいかもしれん」

「ああ、そうしよう」


 壁の周囲は、切り開かれている。

 魔獣の気配もなく、全員が出ても問題なさそうだった。

 ハイセ、サーシャはリングを手にし、全員を召喚するのだった。


 ◇◇◇◇◇◇


 ネクロファンタジア・マウンテンの入口に、全員が集合した。

 この場を仕切るのはサーシャ。誰も異存がないようだったので話を進める。


「さて、我々は現在、深度5の先……ネクロファンタジア・マウンテンの入口にいる。この巨大壁の向こうが、最後の禁忌六迷宮だ」

「ふん、こんな壁、あたいが飛んで……」


 エアリアが飛ぼうとした瞬間、ハイセが頭を押さえつける。


「バカ。シズカの二の舞になる。話は最後まで聞け」

「ぐぬぬ、頭押さえんな!! 縮むだろー!!」


 手を離すと、エアリアはぷんぷんする。

 サーシャは軽く咳払い。


「この先がネクロファンタジア・マウンテン。そしてその入口……あそこだろう」

 

 壁と壁の間に、切れ込みがあった。

 その先が、山の入口となっている。

 切れ込みの間から先に進めないよう、透明な壁がで仕切られていた。

 タイクーンが言う。


「恐らく、あれが『封印ゲート・イゾルデ』というモノだろう。あれを開けることができるのは……」


 全員の視線が、ヒデヨシに集中した。

 ヒデヨシはビクッとして、ハイセの背中に隠れてしまう。

 ハイセは、シドラに優しく言う。


「心配するな。俺たちがいる」

「は、はい……」


 妹に接する兄のような、そんな雰囲気だった。

 クレアがムスッと頬を膨らませ、ハイセの腕を掴んでヒデヨシをジッと見る。


「じゃあ、ヒデヨシさん!! 扉開けてください!!」

「え、えっと」

「バカ。いきなり開けるやつがいつか。まずは、俺とタイクーン、ロウェルギアで調べる。扉を開けるのはその次だ」

「むぅ~」


 ハイセは、タイクーンとロウェルギアに目配せし頷く。

 そして、サーシャに言う。


「サーシャ、この先に進むメンバーを決めよう。あと……この辺りは安全みたいだ。扉の調査もあるし、出発は明日にしよう」

「やった、宴会ね!!」


 ヒジリがウキウキするが、レイノルドが頭をビシッと叩く。


「バカ。んなことできるわけねぇだろ。ハイセたちの調査を護衛しつつ、アイテムボックス内で待機だ」

「えー」

「ってわけでサーシャ、守りはオレの専門だ。ハイセたちの護衛は任せて、ネクロファンタジア・マウンテンの攻略メンバーを決めてくれ」

「ああ、わかった」


 こうして、ネクロファンタジア・マウンテンの攻略メンバーを決めることになった。


 ◇◇◇◇◇◇


 ハイセ、タイクーン、ロウェルギアが『イゾルデ』に近づき、外観を眺める。

 壁と壁の間にはめ込まれた透明な壁。それが正しい認識だった。

 不用意に振れる真似はしない。攻撃もしない。何があるかわからないので観察のみ……だが、やはり見るだけではわからない。

 ハイセは言う。


「どれ……」


 小石を拾い、投げてみる。

 透明な壁に『カンッ』とぶつかり、石が転がった。

 壁にも石を当てるが、同じように金属音がして跳ね返る。


「……触れても問題ない、のかもしれん」


 説明書などない。完全に手探りでの調査なのだ。

 すると、ロウェルギアがハイセに一礼する。


「では……ワタクシにお任せを」

「おい、お前」

「ハイセ様、アナタの役に立つのならば!!」


 ロウェルギアは、両手を透明な壁に押し付ける。

 ハイセ、タイクーンが止めようとしたが……遅かった。

 透明な壁に触れた瞬間、一瞬で透明な壁が真っ赤に染まり、点滅した。


『エラー、エラー、エラー』


 壁から声がした。

 ロウェルギアが手を離すと、壁が一瞬で透明に戻る。

 しばし、三人は目を見開いてそれぞれの顔を見て、透明な壁を見た。


「……どうやら、資格なき者が触れると、今のような反応をするらしいな」


 タイクーンが言うと、ハイセが舌打ち。そして気付いた。


「……おいタイクーン、ロウェルギア。見ろ」

「……おおおお」

「これは……」


 透明な壁に、何かが表示されていた。

 

「これは、地図か……?」


 透明な壁に、地図が表示されていた。

 そこには古代文字で『イゾルデ』と書かれ、さらに地図の先に『イズールド』、さらに『ロディーヌ』と『オルウェン』と表示されていた。

 そして、ハイセは気付く。


「……おい、まさかこの地図」

「……ハイセ。その『まさか』は……ボクも同じ意見を考えている」


 ハイセ、タイクーンは地図を見て何かに気付いた。

 ロウェルギアが首を傾げる。


「ハイセ様、タイクーン様。ワタクシ、頭がよろしくないので……ご説明を」

「見ろ」


 画面には、『イズールド』、『ロディーヌ』、『オルウェン』と三か所、光点があり点滅していた。

 それぞれの位置は、『イゾルデ』から三方向に分かれている。

 そして、それぞれの位置には『鍵』のマークがあり、三つの鍵に矢印が伸び、山頂部分に『アーサー』と書かれたゲートがあった。


「つまり、ネクロファンタジア・マウンテンで三か所から鍵を集め、山頂の『アーサー』を開けることで、踏破となる……」

「……パーティーを三つに分ける、ってことか」


 ハイセが言うと、タイクーンが提案する。


「ひとつのパーティーで、三か所を回る……というのは?」

「それもありだ。だが……」

「……今のボクらなら、パーティーを分断しても対応できる、ということか」


 ハイセとタイクーンは黙りこみ、互いに頷く。


「よし、決を取るか。分断か、一つで行くか」

「ああ、そうしよう」


 すると、サーシャがハイセたちの元へ。


「ハイセ、パーティーの件だが」

「サーシャ、事情が変わった。パーティーを分断して進むか、一つのパーティーで進むか」

「な、なに? どういうことだ?」

「説明する」


 ハイセは、サーシャに説明を始めた。

 話し合いの結果、パーティーを分断し、三つの鍵を集めるために進むことになった。


 ◇◇◇◇◇◇


 翌日、ネクロファンタジア・マウンテンの入口にて。


「で、では……」


 ヒデヨシが、おっかなびっくり透明な壁に触れた。

 次の瞬間。


『認証』


 パリンと、透明な壁が砕け散り、先に進めるようになった。

 そして、パーティーを分断し、三方向から鍵を集めることに。

 ハイセ、サーシャ、エクリプスをリーダーとした、鍵を集めるチームたちの、冒険者となって最大の戦いが始まろうとしていた。

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〇S級冒険者が歩む道 追放された少年は真の能力『武器マスター』で世界最強に至る 2巻
レーベル:GAコミック
著者:カネツキマサト
原著:さとう
その他:ひたきゆう
発売日:2025年 10月 11日
定価 748円(税込み)

【↓情報はこちらのリンクから↓】
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お読みいただき有難うございます!
月を斬る剣聖の神刃~剣は時代遅れと言われた剣聖、月を斬る夢を追い続ける~
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― 新着の感想 ―
ハイセとエクリプス、初めてリーダーとしてチームを組みましたね。 一体メンバーは誰なのでしょうか? サーシャ達『セイクリッド』の所業のせいで、誰も信じず孤独を好む様になったハイセ。最近は、仲間たちとの交…
正直言って、レイノルズみたいなクズ野郎に他人を殴る権利なんて誰が与えたんだ?ヒガリーが顔面を殴るべきだった。
今更だけど、クレアとヒジリが正味うざいです。 キャラ付けそれぞれで色々考えているのでしょうが、この二人は浮きすぎ。 ハーレム云々には文句は特にないです。 まあ、サーシャは他の方々散々言っているみたいな…
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