人里で買い物
「さてと、着いたか。」
そう呟いたのは山田風花こと、俺。
「そう言っても俺はこのスキマで一瞬だったけどな(笑)」
そして俺の呟きにこう返してきたのは三沢流雲こと、三沢。そんなことを話していると三沢の後ろでまだ開いているスキマから巫女服を着た女性が出てきた。そして
「何で三沢はスキマが使えるのよ?スキマは紫の能力で出来るものでしょ?それに山田はいつの間にこの人里に来てるのよ。出発する時に「それじゃ、おっ先〜。」って言って消えたから驚いたわよ。」
と言って質問してきた彼女は博麗霊夢こと、霊夢。今俺達三人は人里に買い物に来ている。
「あぁ、それはな?普通、幻想入りしてくるのは紫のせいだよな?そん時にスキマを使うだろ?そして俺の能力は?」
「たしか≪理解し模倣する…あっ。」
「そういう事。」
「そして何で俺が一瞬でこの人里まで来れたのかというと、俺の能力は≪時を司る程度の能力≫だ。この能力で俺と俺以外の時の流れを分けた。そして俺の時の流れを飛ばした。」
「え?時の流れを飛ばすって、どういう事よ。」
「あぁえっと、簡単に言うとだな。過程をすっとばして結果だけある感じ。何かしてたらいつの間にか終わってたって事あるじゃん?それの極論…っていうか、まぁそんな感じ。」
「……ハア、とにかく規格外ってことだけは分かったわ。」
「ハハハ(汗)まぁそれよりもさ〜晩飯どうすんの?」
「あぁそれならパァっとやりましょ?パァっと。ほらあんた達の幻想入り祝いで。」
「えぇ〜、働くとこ見つけてないからあんま無駄遣いしたくないんだけどな〜。」
「それに幻想入り祝いなら狗井も呼んだほうが良くない?」
「(ウゲッ、あ〜そうなるのか。)ま、まぁ別に無理矢理でもして欲しいとかじゃないから…。それに狗井も文とか天魔のことで忙しいわよ、きっと。(汗)」
「…そうだな。狗井の奴も忙しいだろうし今夜は三人だけでやるか。さて、何が食べた……」
「「肉!」」
「はいはい、肉ね。おい三沢、お前も出せよ。俺とお前で割り勘な。」
「ほ〜い。」
こうして俺達の買い物が始まった。
十数分後、
「あっ、じゃがいもが安い。それに豚肉のまぁまぁ安いな。…肉じゃがで良い?」
「え〜、まあ良いんじゃない?」
「別に山菜以外で美味しいなら良いわよ。」
「米も買うか。後、野菜系も買わないと。」
そうこうしていると一つの家があった。俺はこの家が見たことが無いはずなのにどうしてか、俺はその家のドアを叩いていた。
「は〜い、どちら様ですか〜?」
そう、ここは阿求の家だ。そして上から一枚の紙が落ちてきた。そこには、
「これでお前はOKだな。」
と書かれていた。どうやら、狗井のおかげらしい。
(味な真似してくるぜ。ほんとに。)