郵便物、回収のアルバイトです!
前回から1年以上更新が空いてしまい、すみません…!!色々ぎこちないかもしれませんが、また読んでやって頂けたら幸いです。
郵便局、回収アルバイトの回です。うっすらと乙女ゲーム側のキャラ関係者が出ますが、言われなきゃ全く気づかないレベルなのでここに書いておきます(笑)
「ええっと…『西地区・リンダ商会』前のポスト…ここは回収済みだからマルを付けて、っと。で、後は住宅街入口前のポストと、西地区住宅街・警備隊簡易所前のポストで回収完了だね」
短期アルバイト初日となる午後。郵便局で仕事内容の説明を聞き、局長さんから渡されたポスト設置場所の記された地図の複製(ベテランさんは回収済みの箇所にマルをつけたりチェックを入れたりはしないらしい為、書き込みしても良いように新人用に複製を用意してくれていたんだよね)を片手に、私は初めて訪れた西地区の住宅街入口まで来ていた。
西地区の住宅街は一部を除いて庶民が多く住む地区だと聞いて居たのだけど―――…
「か、可愛い家が沢山っ…!!」
…―――そこは赤や黄色、青や水色、紫等など。様々な鮮やかな色の煉瓦造りの屋根の家がズラリと並んで建っていた。
天気が良いからか外に出て来て、玄関脇に置かれたプランターに植えられている花に水やりをしている人や、手を繋いで楽しそうに歩く親子等。ほのぼのとした光景が見られる。
ゲームではチラッと遠い位置にボヤ〜ッと。ぼんやり見えていただけで入る事の出来なかった景色を実際、間近に見た私のテンションが上がった事は言うまでもない。
「さ、回収の続きをしないとね!」
それから少し歩き、住宅街入口前のポストを見つけ、鍵を開けようとしていたら――…
「あら、今日はいつもの郵便屋さんじゃないのねぇ。担当さん、変わったのかしら?」
「こんにちは! 私は短期のアルバイトなんです。郵便局の回収担当の方が足を怪我してしまいまして…一週間この辺りの地区の回収は私が担当します。あっ、私アイラって言います。本業は牧場主です。宜しくお願いします!」
「まあ、そうなのね。ご丁寧にありがとう。可愛らしい牧場主さんねぇ。今は臨時郵便屋さんね? 私はマーシャって言うの。宜しくねぇ、アイラさん。いつも王都にいる息子夫婦や孫に手紙を書くのと、郵便屋さんとちょっとしたお話をするのが楽しみなのよ」
…――ニコニコと笑っている顔が可愛らしく。フワッとした柔らかい雰囲気を持つ、少し腰が曲った白髪のご婦人。マーシャさんが手紙を二通片手に持ちながら、ポスト前までゆっくりと歩いて来たのだった。
郵便物の回収はあと一箇所だったので、ポスト脇に置かれている木製の三人位座れるベンチに二人で腰掛け、私はマーシャさんと少しだけお喋りをして行く事にした。
「まあ! アイラさんは王立学園に通っていたの? 私の孫もね…あ、フレッドって言うんだけどね。特待生枠で中等部から王立学園に通っているのよ。それで今年も特待生枠に入れて高等部に進学したのよ。恥ずかしいけれどウチは普通に学費を負担できるような家柄じゃないからねぇ、特待生の枠に入れて息子夫婦や家族も私もね、それはもう皆で喜んでいたのよ。フレッドもねぇ、学園でまたお勉強するのが楽しみだと手紙に書いていてねぇ」
嬉しそうに頬を緩め、優しい笑顔のマーシャさんの言葉に私も笑顔で頷く。
「ええ、私は中等部までですが。しかし、特待生枠は本当に少ないんですよ。優秀なお孫さんなんですね。私が居たクラスの特待生は女の子だったので、お孫さんとは違う方でしたが、もしかしたら中等部時代に学園内でお孫さんとすれ違ったりしたかもしれませんね」
なんて話を和やかにしながら。
「あ、そろそろ私次の回収に行かないと。マーシャさん、お話出来て楽しかったです。ありがとうございました!」
ベンチから立ち上がりペコリとマーシャさんにお辞儀をし、マーシャさんのご家族や、お孫さんへの手紙もしっかりと預かり、鞄に入れてから。
「こちらこそありがとうねぇ、アイラさん。もしよかったら、今度遊びに来て頂戴な。また学園でのお話や牧場でのお話を聞かせて貰えたら嬉しいわ」
『私の家は、ここから二軒先の黄色の屋根の家よ』と教えて貰い(私も、おじさんやナンシーさんの事を話していたからか教えてくれたのだ。でなきゃ初対面のほんの少し話しただけの人に家の位置まで教えたら危ないですから!)『はい! また今度遊びに伺いますね!』と手を振って、マーシャさんと別れた。
それから、もう一箇所の回収も無事に済ませて郵便局に戻ろうとした、時間はもうすぐ夕方になる頃。
偶然にも西地区・簡易警備隊所前で、用事で簡易隊所まで来ていたルッツさんとバッタリ会った為、警備隊所まで戻る所だと言うルッツさんと途中まで一緒に帰って郵便局へと戻り、回収一日目の仕事は無事完了したのだった―――…。
ここまでお読み下さりありがとうございます…!!
次回は郵便局アルバイト後の話になる予定です。(騎士科関連等)




