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吸血(クロ視点)&おまけ

 私が気持ち良くお昼寝していたら、突然知らないお姉さんが私のもとに来た。そして「私のご主人様のため、人にならないか?」と言ってきた。

 冗談じゃない。私はあのお方が私をシースから抜いてくれるまでここで待つのだ。そして。求められるままに全てのものに噛みつく。それが私の存在する意味だ。だから「思い人がいるから、あなたとは一緒にいけないにゃ。」と答えた。

 なのにその人は「今来なければずっと後悔することになるぞ」と言ってきた。

 時間は有り余っていたし、その”ご主人様”とかいう人をちょっとからかってやろうかとおもった。

 「一緒に行くにゃ。」この選択をした私を今、全力で褒めたい。



 白い光に包まれて目を開けるとそこには、見間違うはずもないあの人がいた。最近ぜんぜん会いに来てくれなくなったあの人。

きっとこの姿では分からないだろうから、自己紹介をした。

「初めましてにゃ。今日からまた、よろしくどうぞですにゃ!」


 ご主人様は私の体を舐めるように見て、何か確かめているようでした。毛並みはおかしくないかしら?もっとお手入れに気を遣えばよかった。

 その視線は私の心に火をつけます。まるでご主人さまの視線は つがいを探す猫さんみたいだと気が付きました。エッチです。


そして私はクロになりました。


 その後、わたされた小皿の中身は実は、匂いで何が入っているかすぐに分かりました。

 でも何かは教えられなかったから、知らないふりをして一舐めした。


 そこからはもう何が何だか分からなくなってしまった。

舌先にその液体が触れた瞬間後戻りはできないことを理解したのです。

全て舐めとり自分の唾液の味しか感じれなくなっても、私は舐めるのを辞められなかったです。


そして私の足はその匂いの集まる所、ご主人様に近づいて。



あ、愛の告白をしてしまいました!!!!!!




ご主人様はこんな私を大事にしてくれるでしょうか?







おまけ



クロに力を与えた次の日、私はお腹の上に何か重い物の感触を覚えて目が覚めた。

 きっとアイだ!

上にいたのは予想通りアイで、彼女は、とっさに謝ろうとした私の口を人差し指で封じた。

「私が全部我慢しますから。でも、他の子たちばかり目がいかないように搾り取っておきますね。」

 アイが血を直接吸ったあの場所にまた口を近づける。

「他の女には触らせていないようですね。嬉しいです。このままでいてください。嘘をついても臭いですぐに分かりますからね?」

また耳元でささやかれる。


「アイさん?今日は1限から講義があるので朝からはちょっと…。」


「他人行儀なのはキライです。」


カプ   ジュルるるるるるるうるるるるっる


カハ!!「今日は一段と強烈…。」

手や、足の先が少し寒く感じる。同時に、頭の中でぐちゃぐちゃしてたものがスーとクリアになる感じがする。


 アイは自分の唇についた私の血をゆっくりと見せつけるように舐めとって私に大人のキスをした。たっぷり時間をかけて。

初めてのキスは血の味がした。


そして彼女は最後に「ご馳走様でした♡」と言った。



皆さんは誰が一番好きですか?

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