俺たちの夏休みが…始まった……お久しぶり、会いたかったよ。
結局キメラの魔石は買い取るのが難しいので後日改めて買い取らせてもらう結果となった。
……キメラの魔石って価値あるのかな?あれっていろんな魔力が結晶化したものだから用途用途に使えないと思うんだけど。
ま、それはさておき……
俺は手に持っている紙に目を落とす。
「ぐへへへ…」
「隼人ちゃん気持ち悪い」
「そういう凛花だってにやけてるよ」
「そう?」
その紙にはこう書いてあった。
『魔石:ゴブリン70 オーク50 日の熊50 キメラ30(まだ買い取れていません)』
これだけでもかなりのお金が期待できるのにそれがなんと2割り増しになるという。
ん〜素晴らしい。
「いや〜なに買おっかな〜隼人ちゃんはなに買う?」
「電化製品」
「……それ、今必要かな?」
「電化製品」
「私のお父さんが売ってるよ?」
「今から速水領まで行けと?」
「いや、それでいいならいいけど……」
ギルドの前に行くとなんかパンパンに人が詰まってた。
凛花と顔を合わせると。
「帰ろっか」
「うん、明日に行こう」
逃げた。
「あ!お前達大丈夫だったか!」
学園の校門前まで行くと一真が迎えてくれた。
「大丈夫大丈夫、ちょっと父さんが知り合いだっただけだよ」
「そうか……まあ、無事ならいい。シルヴィアはもう寮に戻った」
「わかった。心配してくれてありがとう」
というと一真の顔が赤くなりーー
「な!べ、別に心配してなどいない!」
と言って帰ってしまった。
「ねえ、凛花」
「ん?」
「男のツンデレって需要あると思う?」
「なに意味わかんないこと言ってんの?」
俺達も寮に戻った。
それから大体4カ月後〜
「えー、では皆さん。これから夏休みもなります。皆さんは自分の寮に帰ってもよし、ここに残ってよしです。9月10日までは学校はお休みですので、夏休みを楽しんでくださいね!」
と言っている先生が最も清々した顔をしている。
そうだよね、このクラスは問題児が多いからね、せめて俺が一般常識人としていないといけないね。
そんな事を胸に近いのであった。
「シルヴィは何処かいくの?」
「ずっとここにいる」
「あー、向こうは遠いからね〜里帰りができないのか、じゃあ日の元で何処かいく?」
「ずっとここにいる」
「スクール?」
「…yes」
「why?」
「my father…」
「ah ok」
成る程成る程、シルヴィのお父さん確か研究者だもんね、ずっとここにいるからシルヴィここからでれないのか。
「いや待って、なんで貴方が私の国の言葉を喋れるの?」
「日元語上手になったね」
「え、あ、ありがとう」
「じゃあ、夏休み明けたらまた会おう」
「え、うん」
「あいつ逃げた!」
そんな声が後ろから聞こえた気がしたが美しく無視した。
校門で凛花とあってそのまま帰ることにした。
「いやー、ちょっと久しぶりでなんか緊張しちゃうね…」
とかおっしゃっていらっしゃるが、ここから速水領まで馬車でおよそ一週間はかかる。
「聞きたいんだけど、馬車大丈夫?」
「…」
凛花の顔がなんかもう凄いことになった。蒼ざめたと思ったら、今度は白くなって最終的には黒くなった。お前の体どうなってんだ?
「隼人ちゃん…飛んで帰らない?」
「OK!」
力強く肯定した。
それから4日後、俺たちは速水領に帰ってきた…師匠の説教というサプライズを受けて。
「なんで止めろと言ったのに飛んできたの!いいかい!運動的魔法というのは確かに革命的な物だけれどもね…………」
師匠の説教は大体3時間続いた。
そして、俺たちは冒険者ギルドの前まで行ってそこで分かれる。
「じゃあ、バイバイ隼人ちゃん。どうせこの領内で会うけど」
「バイバーイ。まあ私も結構暇だし、家に来たら遊べるよ。多分」
そんな感じで軽口を叩いて別れた。
…さて。
今俺が目指しているのは師匠の家がある山とは違うまた別の山である。
………来たか。
「やあやあ、会いたかったよ。わが子よ…ってね」
黒髪黒目平均より少し良い顔立ち、言い換えれば前世の俺の格好をした男が現れた。




