帰還
私たちは再びギルドに戻るために歩き始める
「少し暗くなってきたな。」
「そうだね、気を付けて進もうね」
より一層気を配りながら村へと向かう、どこか不安な気配を背負いながら歩いてくうちに、段々とそれは確信へと変わっていくのだった
「ちょっとまてニオ」
「どうしたの?」
「何か嫌な予感がする」
そう喋っている頃にはもう遅かった
「死ね!女!」
「ニオ危ない!」
その刹那私はニオをかばった、だが当然かばったのだから私には傷がつき、倒れてしまう
「ちょっと大丈夫?雪花ちゃん」
「くそ傷がついちまったじゃねえか。ていうかお前幹部の仇だよな。」
「何言ってるの?あなたまさか」
「そのまさかだよ、俺たちの組織は女を売って金にしてんだ、お前は若いから高く売れるぜ、だがその女は違う、そいつは俺ら組織の幹部を一人殺したんだよ、だから好都合だぜ、お前ら二人を組織に持ち帰ってやるよ」
「私たちは何もしていないのに、なんでこんなことができるの?」
「金さえあれば俺たちは何でもできるんだよ、さ、お嬢ちゃんさっさとついてきな、できれば傷をつけたくないんだ。」
「やだっ、助けて!」
「誰も助けになんて来ないさ、仇のほうももう死んじまってるんじゃないか?」
「そうならよかったな」
「?!」
「私は最初っから死んでないぞ。」
「なぜだ、絶対にナイフで切った、なんでだ」
「お前の斬撃が甘かったからじゃないか?まあいい反撃の時間だ」
そう言い私は刀を抜く、奴を倒すために
「さあ行くぞ」
奴は反撃されることを予想していなかったのか、簡単に腕への攻撃を許してしまう。
「なんだこいつ、へへへ幹部をやるだけあるな、だがこれはよけれるかな!」
バン!と大きな音がし奴が発砲する、だがそれは私たちには当たることはなかった、なぜなら
「な、なんだ弾が弾かれてる?」
「わかりやすすぎる、お前は殺意を出しすぎたんだ、その結果弾かれた」
「なんだよそれ、ふざけやがって!」
バン!奴は焦ったのか適当に発砲しだすだが
「甘い直線的すぎる、私なんかによけられるなんてどんだけ弱いんだ?まあもういい、さようなら」
ザシ
「かはっ」
そう声を出し倒れる
「くそ情報を聞き出すのを忘れてしまった、ニオさあ早く行こう」
「え?雪花ちゃん?」
「どうした?早く行くぞ」
「この人の死体はどうするの?というよりなんでそんな平然と人を殺せるの?」
「なぜだかわからない、だが多分死ぬのが怖くないからだと思う。」
「そんな理由で、ダメだよ」
「そんな理由というが、ニオお前は自分が嫌がることを他人にするなと教わらなかったか?それと同じだ、私はされても嫌じゃないだからできる、というよりさっきのに関しては自分たちを守るために仕方ないことだろう、殺さなければ私たちはあいつらが言うように売り出されていた、そんなの嫌だろう?」
「でも、あんなあっさりと、私怖い」
「報復がか?大丈夫だ私が守る」
「それもだけどさ、平然と人を殺す人を近くにいるなんてちょっと怖い」
「大丈夫だぞ、私はめったなことがない限り刀を振らない、まあ急いで帰ろう、見られてしまったら都合が悪い」
「う、うん」
そんな会話をし少し静かになりながら、私たちはギルドに戻るのだった。