檻の化け物
私は再び加速し始めるとりあえず話すことは無駄だとわかったので、次は戦えるかを考えてみた、奴は毛むくじゃらで人間ぐらいのサイズ、多分あの腕が凶器なのだろう、弱点はまだわからない、奴を分析し終わり、いったん戦闘態勢に入ろうとした、だが振り向くと、奴の右腕が私に降りかかる、それを私は全力で弾き反撃に出る
「とりあえず、顔!」
そう宣言し私は足を狙った、だが手応えがありすぎたつまり刀が全く入らなかったのだ
「はっ」
刀が入らなかったことにより奴は大きく手を引き反撃を開始した。
「ごふっ」
私は腹を殴られ壁に突き飛ばされる、普通なら内臓が飛んでいる威力だろう、だが私は刀を間に挟みどうにか軽減した、しかも刃は奴の方に向いていたため、奴はダメージを食らう、そしてわめきながらその場で暴れ始めた。
その隙を逃さず私は走り出した、こんな奴を野放しにしてしまっては悪いので、一つ賭けてみることにした。
「確か制御室はこっちか。」
賭けに出た私が向かったのは制御室だ、光をなくせば奴が沈静化すると考えたからだ、なぜなら光らせてみないとそもそもあんなデータのこらないし何か対処法があると思ったからそんな考えだ、だが奴らの技術で沈静化させたのならばかなりまずい、まあやってみることに変わりはない、決意を固め制御室に向かって加速していく。
私が加速した少し後にあの檻のモノが再び追いかけてくる。
だが距離に差があったため私はすぐに制御室に着く、制御室に入り制御盤を見る、そうして私は電気の電源を切った、あたりは真っ暗になり、化け物がおってくる音も聞こえなくなる私はこの場所から出ようと思ったが、檻のモノの姿を確認してみることにした、地面に気を付け手探りで探す、そうすると小さな女の子のような感触がした、毛むくじゃらでもないし傷もない、これが檻のモノなのかはわからなかったが、この場所に少女がいる時点で多分檻のモノなのだろう、このまま野放しにしてしまっては悪いそう思い、かわいそうだと思ったが多分残してしまったらこの先つらい思いしかできないだろう、なので私はこの少女の胸に刀を突きさした。
「すまない、来世では幸せになってくれ」
そう言葉をかけると少女が目覚め、最後の力を振り絞り私に言葉を伝える
「ありがとう.......解放してくれて.......」
と言葉を残し少女の命は終わってしまうのだった。
私は弔いの気持ちも込め少女の死体を抱えこの地下室を後にするのだった。




