第328話 「ひっっっぅっっ……!!??」
「え、蓮司……? ちょっと、まっ――」
「待たない」
「――んっ!?」
俺の腰に抱きついていた早霧の腰を抱き返す。
ちょうどよく俺を見上げていたので、そのまま早霧の唇を奪った。
「ん……ぅ……!?」
「…………」
ピン、と。
早霧の身体が驚きで固まる。
だけど朝ぶりに重ねた唇はとても柔らかくて愛おしい。
麦茶を入れる前に乾いた喉と心を、早霧で潤す事にした。
「んっ……!? ちゅ……れるっ……れ、れん……んちゅる……んんぅ……!」
柔らかい唇の隙間に、舌を入れる。
早霧は最初こそ驚いて抵抗をしたけれど、すぐに俺を受け入れて自分から舌を絡めてきた。
その仕草が愛おしくて、さっきまでの我慢を爆発させるように、俺は早霧の腰を強く抱き寄せながら深いキスを続けていく。
「……俺だって、我慢してるんだからな?」
一度、唇を離して。
息を吸いながら、短く告げる。
何度も何度も何度も何度も誘惑して、何も感じない訳がないだろう。
ゆずるが来るから、長谷川が来るから、我慢していたと言うのに早霧は何度も何度もくっついて誘惑してきて……。
だからその気持ちを、想いを、全部早霧に返してやらないと気が済まないんだ。
「俺が早霧以外と、キスする訳ないだろ」
「あ……んっ……ちゅ……んむぅ……んん……!」
そうしてまた、キスをする。
「俺と早霧は、親友なんだから」
「んぁっ……んちゅっ……んっ……ぁ……」
早霧を抱き寄せながら、その背中を壁に押し当てて。
「早霧が良い。早霧じゃなきゃ、駄目なんだよ」
「んぅぅ……れぅ……んみゅっ……ちゅ……れろ……」
逃げられないように、悪戯をしないように、分からせるように、唇を重ねていく。
「……早霧」
「…………ふぁ……ひ……?」
俺に身を委ねて唇を、舌を絡めて、息も絶え絶えな早霧に。
「えっちなキス、するからな」
「んにゃあぁっ!?」
早霧の首筋に、俺はキスをした。
くすぐったいのが大の苦手な早霧が、身体をビクンと大きく揺らす。
だけど背中を壁に押し付けているので、逃げ場は何処にも無かったんだ。
「やっ……まっ……ひゃぁぁ……!」
早霧の首筋に、うなじに、キスをする。
相手を想ってする親友のキスじゃなくて、ただしたいからするキスを。
「れ、れん……そこ……ちがぁ……!?」
くすぐったさに暴れようとする早霧を押さえつけながら、何度も何度もその柔らかい肌に唇を落としていく。
不思議だ。
キスをして、満たされていくのに、満たされない。
「……へ、ぇ?」
だから俺は、早霧のポロシャツを下から捲る。
見えたのは、細くくびれた、スタイルの良い、白い腹部。
「ひっっっぅっっ……!!??」
しゃがんで、そのお腹にキスをする。
自分でも何故しているのかは分からない。
ただ、早霧を、こうしたいって思ったんだ。




