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第40話 会議


 正行は県庁の部屋に入るとそこには妙義団だけではない。榛名団、赤城団のメンバーが勢ぞろいしていた。

 その光景を見てとても重要な会議であるということはわかった。それと同時にもう1つ疑問点が出てきた。


 「裕也、お前関係者だったのか?」


 正行が思ったことはそれだった。悪友という認識であった裕也が異世界生物を倒す組織の関係者だったことに驚きだった。


 「ああ、そういや言ってなかったな。俺、これでも赤城団なんだよ」


 裕也が笑いながらヘラヘラと答える。

 いつも大事なことを言わない裕也に正行は苛立ちを覚えた。しかし、いつものことだから仕方ないと思いそのいら立ちを収める。


 「で、この会議は一体?」


 「それはこれから話が始まるさ」


 「全員、起立!」


 誰かが声を出す。

 その言葉を聞き、全員が一斉に起立する。起立すると会議室の中に1人の男が入ってきた。群馬県知事山名であった。


 「座っていいぞ」


 山名が言う。

 その言葉で全員が一斉に座る。

 山名の横には妙義団団長詩織、榛名団団長源二郎、赤城団団長水上の3人が座っている。

 正行も近くにあった席に適当に座る。どうも団ごとに座る感じではなく適当に座っていい感じであったので座る。

 正行が座ると話が始まる。


 「諸君、いつも群馬の平和のために異界生物を討伐してくれていて感謝している。そして、再びお願いがある。群馬の平和を脅かすS級異界生物の出現が観測された」


 「!」


 知事のS級異界生物の言葉に会議室内でどよめきが起こった。

 それだけ衝撃的なことであったのだ。それにS級異界生物についても最後に出現したのは10年前であるので今いるメンバーにとっては初めてのことであり身が引き締まっていたのだ。


 「諸君らは、S級異界生物についてほとんど知らないと思う。そこで10年前の戦闘についての話を木村詩織妙義団団長から話してもらう」


 山名知事はそう言うと、話の内容を詩織にバトンタッチした。

 詩織は、10年前の話をする。


 「まず、最初に私は10年前の戦いには参加していない。ただ、姉さん……先々代妙義団団長木村椎菜の妹として当時のことを話させてもらうわ。まず、10年前の話をする前にみんなに聞きたい。話を聞く覚悟はある?」


 詩織がいつになく真面目な声色で言う。

 全員がその言葉を聞いてかなり緊張する。

 こくり。

 空気が頷いたような気がした。

 全員、話を聞く覚悟があるようだ。

 その様子を見て詩織は話始める。


 「まず、先々代妙義団団長木村椎菜はS級異界生物によって殺された──」


 その言葉はかなり重々しいものであった。


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