メイド?の強さ
「ソフィア様、少し離れていたほうがよろしいかと。」
「え?」
私は嫌な予感がして、操り人形のようにゆっくりと首を回した。
すると、案の定あいつが、ホーリーに近づけていた炎とは比べ物にならないほどの大きさの炎を手に、私達のことを睨みつけていた。
これはちょっと...いや、大分ヤバいかも...。
「おい、そこのメイド。」
こいつはドスの利いた低い声で、カリーナさんを呼んだ。
「はい。なんでしょうか。」
それでもカリーナさんは、淡々と返事をしている。
度胸がありすぎるよ...。
「俺を、怒らせたな。」
「怒らせてしまったのなら謝ります。」
「その態度がムカつくんだよ!」
そう言うと、手に出現させていた炎をカリーナさんに向けて放った。
しかし、カリーナさんは涼しい顔で何かを呟いた。
すると、カリーナさんの目の前に白い魔法陣が現れ、炎を消し去った。
「ふぇっ!?」
「は!?」
流石のあいつも目の前で起きたことが信じられないようで、目を瞬いている。
「いやっ、どうせまぐれだろっ!」
そう言うと、今度は連続して炎を飛ばしてきた。
しかし、その炎たちも、白い魔法陣によって消し去られてしまう。
「これならどうだ!」
そう言うと、巨大な魔力が練り込まれた炎を出現させた。
今度こそヤバいかも...!
「カリーナさん、一旦ここは逃げて...」
「心配いりませんよ、ソフィア様。」
「え?」
「あちらの方が巨大な魔力を放ってきたのなら、こちらも巨大な魔力で防げば良いのです。」
「え...。」
まさか...今でも十分すぎるくらいの魔力で構成されていたのに、更に上があるの...?
私が戸惑っていると、カリーナさんは、更に呪文を唱えた。
すると、白い魔法陣がより一層強く輝き出した。
そして、あいつが放った巨大な魔力が練り込まれた炎を受けた止めた。
しかし、白い魔法陣は壊れるどころかヒビすらも入らずに炎を消し去った。
「なっ...!俺の全ての魔力を練り込ませた炎だぞ!?」
「申し訳ありませんが、これ以上ソフィア様に何かするようでしたら、こちらも全力で貴方を追い出しますが...いかがなさいますか?」
カリーナさんは、白い魔法陣を解除しながら淡々と告げた。
「っ!?」
流石にヤバいと思ったのか、あいつはじりじりと後ずさりをした後、逃げて行った。
「もう大丈夫ですね。」
「あ、ありがとう、カリーナさん。」
「いえいえ。これくらいお安い御用ですよ。それではそろそろ失礼しますね。」
「また来てね。」
「はい。勿論です。おやすみなさい。」
「おやすみなさい。」
カリーナさんは、私に一礼すると、玄関の扉から出て行った。
私は、カリーナさんを見送った後、鍵を締めた。
そして、ホーリーを撫でた後、布団に潜り込んだ。
明日、あいつになにか言われないと良いけど...。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
これにて、ソフィアとオリビアの一日は終わりです。
しかし、まだまだ続きます。
作品タイトルにもあるオリビアの秘密、そして、ソフィアも何か隠しているような...?
二人の抱えている秘密は何なのか、気になる方はぜひ、この先の展開も楽しみに待っていてくださると嬉しいです。
互いに秘密を抱え合う二人の運命はどうなるのでしょうか?




