親友との練習
「ソフィア?大丈夫?」
そう言ってオリビアは心配そうに私を覗き込んできた。
「え?何が?」
「ずっとボーっとしてて、話しかけても反応がなかったわよ?」
「え、あ、ごめん。ちょっと学園のこと考えてて...。」
「学園のこと?」
オリビアが首を傾げながら聞いてきた。
「うん。ここって結構噂が多いから、それが裏目に出て、すぐに悪い噂が広がるんじゃないかな、とかいろいろ。」
「...確かにそうかも知れないわね。」
その時のオリビアの顔が悲しそうな苦しそうな顔に見えたのは気のせいかな...?
そう思ってじっと見ていたら、オリビアは私の視線に気づいて、笑顔になった。
「私の顔に何か付いてるかしら?」
「...ううん。何でも無い...。」
「そう?なら良いのだけれど...。それより、早く魔法の練習を始めましょう。」
「...うん。わかった。」
「ソフィアは何の魔法の練習をしたいの?」
「えっと、回復魔法を練習したいな。」
「回復魔法?」
「他の魔法よりも回復魔法のほうがいいかなって。」
「確かに、ここで練習するなら他の魔法より回復魔法のほうがやりやすいわね。練習するのは自己回復の方で良かったかしら?」
「うん。他者回復はもう少し先でいいかな。」
「わかったわ。じゃあ、詠唱してみてくれるかしら?」
「わかった。...รักษา」
呪文を詠唱すると、私の足元に光が宿ったけど、すぐに光は弱まっていってしまった。
「こんな感じで、少ししか光らないんだよね...。」
「そうね...。イントネーションは合っているから、別の原因がありそうね...。」
「別の原因って?」
「そこまではわからないわ。だから、いろいろ試してみるしかないわね。」
「わかった。次はどうすれば良い?」
「ソフィアの体に毒や病気がある可能性を無くすために、私がソフィアに治癒魔法を使ってみるわね。」
「良いけど...なんで?」
「回復魔法は体の傷を治すだけで、毒や病気などの体の内部に発生しているものは治せないのよ。だから、毒や病気を治せる治癒魔法を使って、可能性を無くすのよ。」
「なるほどね〜。じゃあ、お願いします。」
「ええ。...รักษา」
オリビアが呪文を詠唱すると、オリビアの手に光が宿った。
オリビアは、その光を私に向かって放つと、私は光に包まれた。
やがて、光が弱まっていった。
「これでもう一回詠唱してみてくれるかしら?」
「うん。わかった。...รักษา」




