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全て嘘という真実
「……ベル」
そう、私を呼んでくださる王子様。
はあ、なんで素敵なの。
状況を整理する。
王子様の住む城に幽閉された私。
野獣に姿を変えられ、愛する人を見つけないと人間に戻れない、という魔法をかけられた王子様。
つまり私と王子様は、2人きりで。
この城にかかっている魔力、王子様にかかっている魔力を見る。
これは……
……あの魔女、嘘ね。
この魔法は、愛なんて関係ない。
ただ、王子様を野獣にし、私を王宮に幽閉する。
それだけの魔法。
……なるほどね。
こうして愛だのなんだの嘘をついて人の心を弄び、最終的にずっと野獣から戻さないつもりで、彼女は姿を消したわけね。
……ふふふ。
……これは使える!
この状況、魔力! あの幼馴染女から、ただの庶民の私が、このイケメン王子を奪えるチャンスでしかない!!!!
窓の外に流れる星は、少しだけ、私の見方をしてくれているようだった。




