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シンデレラの婚約破棄⭐︎  作者: 眠夢
いつか王子さまが

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シンデレラのガラスの靴

東京ビッグサイトの屋上スペース。ここが「コスプレエリア」と呼ばれる主戦場で。


私はそこで、自信なさげながらも、和風あやかしのコスプレでしばらく歩いたり立ったりしてみた。


いつのまにか、列が長くできていて。「写真撮っていいですか」なんて何度も言われるから、ポーズとか色々工夫しながら被写体になっていて。


そんな中で、帽子を深く被った、金髪の、どこかで見覚えがあるような、男性にも声をかけられ、写真を撮ってもらって。


「ありがとうございます」


って言われた時。カメラのファインダーから目線を外し、私の目に向けたときに。


一瞬電撃が走ったような、時間が止まったような感覚に陥って。


「じゃあ、また」


そう言って彼は去っていった。



帰りの新幹線。



メイクは最低限更衣室で落として、普通の格好で乗っていた。




SNSを眺める。



冬コミの投稿で大盛り上がりで、その中でも一つ、群を抜けて万バズしていた投稿だった。


その投稿主は……和樹くん!?


しかもここ、コスプレエリアの写真じゃん!



黒い帽子に金髪、そんな彼が、「コミケ行ってきました!」なんてコメント付きで投稿している。

ハッシュタグも見てみた。


#コミケ

#アニメオタクの祭典

#コスプレ

#東京ビッグサイト

#異世界



そして、投稿の最後には


#和風あやかし


と、ガラスの靴の絵文字。


『由美ちゃんが、ずっと眠って起きないから、隣にいてあげたんだよ。さあ、一緒に、教室へ行こ』


『あれ?その靴。すごくきれい』



あの日、保健室に迎えにきてくれた王子様は。



私のことをずっと覚えていてくれたんだ。



それだけで、涙が出てきて止まらなかった。

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