幻想的な翼
「今日のお話は、『白雪姫』ですよ。」
今日も、先生が絵本の読み聞かせをしてくれます。
今日のお話は、「白雪姫」。
「『鏡よ鏡、この世で1番美しいのはだあれ』『それはもちろん貴方様です』 そうして、魔女は毎日鏡にきいては自分が美しいと言われているのでした」
魔法の鏡……この世で1番美しい人を教えてくれる鏡……
そんな話を、みんなで座って聞いています。
ひまりちゃんは、それをじっくりと聴いてきました。
今日も、結菜ちゃんはいません。
ひまりちゃんは、隣にいる由美ちゃんに、結菜ちゃんのことをきいてみました。
「ねえ、また結菜ちゃん……」
「……うん、結菜ちゃん、病気、なかなか治らないらしくて。それでね、今度大事な手術があるから、しばらく休んでるんだって」
由美ちゃんは、そうしてひまりちゃんに聞かせてくれました。そして、また、絵本の方をまた、読み聞かせの話を聞き始めました。
結菜ちゃん、大丈夫かな……
ひまりちゃんは、結菜ちゃんと仲良しです。だから、少し、心配になります。
「鏡よ鏡、この世で1番美しいのは、だあれ?」
「それは、白雪姫でございます」
……
ひまりちゃんは、少しだけ眠くなってきてしまいました。
……
「わああああああ!」
ひまりちゃんは、落ちていきます!
すごい勢いで、落ちていきます!
あれ。
ひまりちゃんは、気づきます。
これ。いつもの、夢……?
夢。そう気づいた。なのに。今日は。
ずっと。落ちていきます。
「待って、落ちるうううう!」
その時です。
ひまりちゃんの背中に。
幻想的な、大きな翼が生えました。
星がきらめく空、下には河が流れ、それは星空を映し出しています。横に、お城が見えました。
ひまりちゃんはその幻想的な空を華麗に飛びながら、開いていたお城の窓から部屋に入りました。
誰もいないその部屋。
赤いカーペットにおしゃれな鏡、シャンデリア、そして階段。そんな部屋を、月明かりが照らしていました。
鏡を見て、ひまりちゃんはとってもびっくりしました!
なぜなら服も、顔も、爪も髪型も全て、さっき絵本で見た、白雪姫にそっくりだったから。
私は、白雪姫になった、ってこと?
そして、ひまりちゃんは気付きます。
白雪姫は空を飛べる。
魔法が使える、って。




