ep.694 銀河の彼方へ、玉ねぎの産声
「にゃうにゃあ!玉ねぎ新人君、おめでとうございますなのです!あなたのその『多層構造の魅力』を全銀河に伝える、壮大なプロジェクトが始動したのですー!!」
咲姫がサキニウム・スピーカーで宣言すると、スタジアムの中央に巨大な「バッターボックス」が設置されました。
「……時給、上がるんですか?本当に、0.00...15NkQから脱却できるんですか?」
皮を何重にも纏い、丸々と肥大化した玉ねぎ新人が、期待に目を潤ませて(自分の成分で勝手に涙が出る)尋ねました。
「もちろんなのです!他の惑星を『玉ねぎ教』に染め上げ、信者を増やせば、そのお布施があなたの時給に直結するのですー!!」
「がははは!ならば、俺様が銀河一の飛距離をプレゼントしてやるぜ!」
雷電が、玉ねぎ新人(球体モード)を巨大な掌でひっつかみました。彼はそのまま、オリハルコン土俵の上で猛烈なトルネード旋回を開始します。
「……計算完了。脱出速度、秒速11.2kmを超過。……打点、座標『ネギ星雲』方面」
ハヤテがストップウォッチを掲げると、雷電が咆哮と共に、玉ねぎ新人を全力投球!
「はっけよぉぉぉぉい……のこったぁぁぁ!!」
空高く舞い上がった玉ねぎ新人。そこへ、光速で飛来した騎士が、ダークオリハルコン製の巨大なバット(のような何か)をフルスイングで叩き込みました。
「断空・銀河場外ホームランッ!!」
「たーーーまやーーーー!!」
咲姫がシャッターを切る中、玉ねぎ新人は「ひぎィィィ(存在の残響)」という悲鳴を置き去りにして、夜空に一筋の虹色の尾を引きながら、別の惑星へと消えていきました。
「……行ってしまったねぇ。あの子、着地した先でちゃんと剥いてもらえるといいけど」
うさちぁんが酒を煽りながら見送ると、咲姫は満足げにメガホンを回しました。「さあ!邪魔者……いえ、布教班はいなくなったのです!私たちはこの『はい・よー』の地で、銀河最高の『香味城下町』を築き上げるのですー!!」
■街づくりフェーズ:【香味城下町・ハイーヨォ】の着工
玉ねぎ新人の不在(布教)の間、スタジアムを中心とした本格的な都市建設が始まります。
施設名 担当 概要
中央・香味タワー 雷電 龍の鱗(黄金)を張り合わせた、天を突くランドマーク。避雷針がわりの「巨大箸」が鎮座。
菌糸地下鉄 ナットクリスタ 街全体を繋ぐ、発酵したキノコの地下通路。移動しながら「熟成」される不思議な交通網。
猫二・財務省(仮) 猫二 敵から奪った「万能スパイス・コア」を金庫に。ただし、常にスパイスの香りで猫二がくしゃみをしている。
音速商店街 ハヤテ 各店舗を0.1秒でハシゴできる、銀河一効率的なショッピングエリア。
「にゃうにゃあ!ここに、銀河中の『美味しい素材』と『強い生贄』が集まる巨大都市を作るのです!皆さん、休んでいる暇はないのですー!!」
咲姫のカメラは、もはや一つのスタジアムを超え、地平線へと広がる「都市計画」を捉え始めました。
【現在の状況】
玉ねぎ新人:
銀河のどこかへ布教(強制送還)中。
建設開始:
龍の咆哮が響くスタジアムを中心に、伝説の金属をふんだんに使った「街」が形になり始める。
猫二:
「あいつがいなくなった隙に、時給の小数点をもっと左にずらしておくニャ……」と悪巧み中。




