ep.678 収穫の激走、銀河スープの産声
「ひっ、ひぃぃぃ!具材が、具材が僕を追い越していくのですー!!」
惑星「はい・よー」のジャングルを切り裂き、ネギ新人が転がるように広場へ飛び込んできました。彼の腕には「旋律の細ネギ」が抱えられ、背後からは自ら意志を持って跳ねる「白銀のもやい」の群れが、まるで白波のように押し寄せています。
「ネギ新人君、ナイスタイミングなのです!そのまま、その情熱(と、もやし)を鍋に放り込むのですー!!」
咲姫が真っ赤に熱された巨大鍋を指差して叫びます。同時に、反対側のブッシュからも凄まじい地響きが迫っていました。
「ど、どくニャーー!石の説教が脳を貫通してるニャーー!!」
猫二率いる怪獣チームが、喋り続ける「石長族」を担いで突入。猫二の手には、琥珀色に輝く「銀河の古式出汁」の瓶がしっかりと握られていました。
「果林、出汁が来たよ!さぁ、仕上げだねぇ」
うさちぁんが酒杯を置いて立ち上がると、専属の果林が鮮やかな手つきで猫二から瓶を奪い取り(回収し)煮えたぎる鍋へと一気に注ぎ込みました。
ジュワァァァァッ!!
数千年の沈黙が溶け出した「石の出汁」が、かまどの超火力と反応し、惑星の環まで届きそうな黄金の湯気を立ち上げます。そこへ、逃げ遅れたネギ新人と、彼を追ってきた「逆さまの長いも」「焔のニラ」たちが、咲姫の豪快なおたまの一振りで次々と鍋の中へダイブしていきました。
「はい・よー……はい・よー……♪」
「旋律の細ネギ」がスープの中で心地よさそうに最後の歌を奏で、遺跡の香味と石の旨味が完璧な調和を見せたその瞬間。
「……完成なのです。これこそが、銀河版エトスフェリアの『最初の一杯』なのです!!」
咲姫の宣言とともに、撮影スタッフたちが一斉にシャッターを切りました。地獄のような開拓ロケの果てに、広場には「安心できる匂い」が奇跡のように漂い始めたのです。
【現在の状況】
拠点:銀河香味スープが完成。かまどの火を囲み、ようやく一息つける雰囲気に。
ネギ新人:スープの湯気で眼鏡が曇り、時給15NkQの幸せを噛み締めている。
猫二:説教から解放され、虚無の表情で地面に伏している。
うさちぁん&果林:「長いものおつまみ」を確保し、試食の準備万端。
【後書き】
鍋に具材が入りました。




