ep.674 銀河を焼く火、絆の設計図
「騎士さん!熊さん!土台はもっとドッシリ、銀河の重力に負けないくらい力強く積むのですー!!」
広場の中央。咲姫のディレクションが、撮影スタッフの拡声器を通じて響き渡ります。彼女の瞳は、未知の惑星に「火」を灯す興奮でギラギラと輝き、もはや周囲の疲労など目に入っていない様子です。
騎士は、伐採した巨木の根を「断空の太刀」で精密に削り出し、かまどの骨組みを組み上げていました。その隣では、餡子熊王が周辺から集めてきた巨石を、まるで積み木のように軽々と積み上げていきます。
「ふんっ!俺様の筋肉にかかれば、この惑星の石など軽いものよ。おい、スタッフ!今、俺の広背筋が石の重みで最高に『キレ』てるだろ?ちゃんと撮れよ!」
「はいっ、熊王さん!筋肉越しに見える環の惑星、最高にエモいです!!」
撮影スタッフの半分は、咲姫の「一瞬の表情も逃すな」という無茶な指示に従い、崩れそうな石の隙間にレンズを突っ込むという命がけのロケを敢行していました。
一方、拠点の木陰に設営された快適な休憩スペース。
「あはは、みんな頑張ってるねぇ。……果林、次のお酒、お願い」
うさちぁんは、酒樽を背もたれにして地面に座り、のんびりとフィールドワークを楽しむ一般客のような風情でグラスを差し出しました。
「はい、うさちぁん様。冷えたものを用意してあります。……それにしても、咲姫様のあのテンション、どこから湧いてくるんでしょうね」
専属の世話係である果林が、手際よく酒を注ぎながら苦笑いします。彼女は咲姫の狂気に当てられないよう、うさちぁんの周囲にだけは穏やかな空気を保っていました。
「さぁねぇ。でも、あそこまで一生懸命だと、見てる分には飽きないよ」
うさちぁんが一口飲んで笑っていると、広場から凄まじい熱気が立ち上がりました。騎士が骨組みを固定し、餡子熊王が泥を塗り固めた「銀河かまど」に、サヤが「最初の種火」を投入したのです。
ボォッ!と、惑星「はい・よー」の夜を切り裂くような巨大な火柱が上がります。
「これなのです!宇宙の果てでも、お腹が温まればそこがお家なのです!撮影スタッフ、火に飛び込む勢いで寄るのですー!!」
「ひぎィィ!?咲姫様、死人が出ますー!!」
狂喜乱舞する咲姫と、阿鼻叫喚のスタッフ。それを「今日も平和だねぇ」と眺めるうさちぁんと果林。銀河の果ての拠点は、カオスな活気に包まれながら完成の時を迎えました。
【現在の状況】
拠点:「銀河かまど」が完成。咲姫のテンションは最高潮。うさちぁんと果林は二次会モード。
猫二班:依然としてジャングルの奥で「石長族」の説教を受け、NkQを削られ続けている。
探索班:ネギ新人と信者チームが、何やら「巨大な文明の遺物」の入り口に立っている。
【後書き】
かまど完成。探索チームは探索・冒険できているのかな?




