Nutral.36 相性なのです!――魚人一族と“深海ゼリー温泉”の邂逅
海底2.2NkQ階。
新しく誕生した“深海ゼリー温泉”は、静かに、とろりと揺れていた。
咲姫
「にゃうにゃ!今日は魚人のみんなに、この新しい温泉を試してもらうのです!」
リュオ
「深海の揺れ……我らにとっては……故郷の気配」
シェル
「静かで……深い……だが……止まってはいない」
新平
「魚人にとっては、相性が良さそうですね」
猫二
「にゃ……。でも、温泉って止まって入るものにゃ……大丈夫かにゃ……?」
雷電
「どすこい。試してみればわかる」
餡子熊王
「……深海の湯……興味深い」
魚人、深海ゼリー温泉へ
リュオとシェルは、湯面に手をかざした。
リュオ
「……温度……安定。揺れ……深い」
シェル
「とろみ……海底の潮に似ている……」
咲姫
「にゃうにゃ!入ってみるのです!」
二人は、静かに湯へ身を沈めた。
と~ろり、とろ~り。湯が魚人のひれを包み込む。
リュオ
「……これは……」
シェル
「……動きが……吸われる……?」
新平
「吸われる……?」
深海ゼリー温泉の“魚人特有の反応”
リュオのひれが、ゆっくりと、しかし確実に動きを弱めていく。
シェルの指先も、とろみの中で動きが鈍くなっていく。
猫二
「にゃ!?止まってるにゃ!?止まったら死ぬんじゃ……!」
リュオ
「……違う……これは……“止まる”ではない……」
シェル
「……“深く沈む動き”……海底の眠り……」
咲姫
「にゃうにゃ?どういうことなのです?」
リュオ
「我ら魚人は……動きを止めれば死ぬ。だがこれは……“動きの質”が変わっている」
シェル
「速い動きではなく……深い動き……静かに……沈む動き……」
雷電
「どすこい。静の動きでござるな」
餡子熊王
「……深海の呼吸……」
魚人×深海ゼリー温泉=“深海呼吸”の発現
リュオの胸が、ゆっくりと上下した。
シェルのひれが、静かに波打った。
リュオ
「……これは……“深海呼吸”……」
シェル
「海底の渦に入る時と……同じ……深く……静かに……だが、止まらない」
新平
「深海呼吸……?」
咲姫
「にゃうにゃ!新しい能力なのです!」
リュオ
「深海ゼリー温泉は……我らの動きを“深度化”させる」
シェル
「速さではなく……深さを与える」
猫二
「にゃ……。魚人にとっては……特別な湯にゃ……」
深海ゼリー温泉の“魚人専用効果”
咲姫が、湯の表面に手をかざすと、琥珀色の文字が浮かび上がった。
【魚人専用効果:深度安定×深海呼吸】
新平
「魚人専用……?」
咲姫
「にゃうにゃ!深海ゼリー温泉は、魚人の“動きの質”を変えるのです!」
リュオ
「深海呼吸により……海底の圧力に強くなる」
シェル
「深度安定により……精神の揺れが消える」
雷電
「どすこい。まさに海の者の湯でござる」
餡子熊王
「……甘味はないが……良い湯だ」
猫二
「にゃ……。魚人のための温泉ができたにゃ……」
咲姫
「にゃうにゃ!これで旅館はもっと面白くなるのです!」
深呼吸→芯呼吸→深度呼吸?→深海呼吸
連想ゲームです。
温泉は止まって"整える"
でもそれじゃ面白くないので、種族に合わせて深化する温泉・種族ごとに違う温泉があってもいいじゃない!の一環で生まれました。
発想の元は、プリンの温泉があってもいいじゃない + 酒粕が温泉になったら?
です。




