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クラフトアルケミストの異世界素材録 〜スローライフから始まる概念破壊の銀河群像劇〜  作者: 島田一平(ねこちぁん)
咲姫の肉球学園生活"中等部"編

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瞳29:伝導の回廊――銅ゴーレムと、2.2ミクロンの絶縁公式なのです!

魔力を吸い込む赤金の巨人


泥ゴーレムを「最高級の建築砂」として回収し終えた司令部に、今度は魔法職の男子部生たちが青ざめた顔で戻ってきました。


「咲姫さん、魔法が……魔法が吸い込まれるんだ! 地下三階の隠し通路にいた『銅ゴーレム』に攻撃呪文を放った瞬間、すべてがその体に吸収されて、逆にゴーレムの出力が2.2倍に跳ね上がった。杖を向けることすらできない!」


出現したのは、磨き上げられた赤金色のボディを持つ「銅ゴーレム」

銅は現実世界でも最高の導電性を持つ金属。魔力の世界においても、それは「魔力を最も効率よく流し、蓄える」特性となって現れます。魔法攻撃はすべて奴の動力源となり、物理攻撃は高い熱伝導率による「摩擦熱の即時放出」で返り討ちにされる。まさに、魔法文明の天敵でした。



咲姫の解析――「流れる」のを止める公式


「……魔力が流れるのが得意なら、その通り道を2.2ミクロンだけ遮ってあげればいいのです。どれほど優れた導体でも、原子の並びがバラバラになれば、ただの『重い荷物』に変わるはずなのです!」


虹色の不純物――絶縁のいろなのです!


「デカプリン、あなたの『余白(魔力カス)』を、相手の足元から22ミリグラムだけ流し込むのです! 綺麗な赤金色の体に、私たちの『生活の雑音』を混ぜてあげるのです!」


咲姫の合図で、デカプリンが虹色の細かな魔力粒子を地面から浸透させました。それは銅ゴーレムの足首から吸い上げられ、完璧だった魔力伝導回路を次々と「目詰まり」させていきます。


「……プリン(黄)、仕上げの超高周波を浴びせるのです! 内部を流れるのを嫌がらせて、魔力を全部表面に追い出すのです!」


「ビチビチビチッ……!!」


プリンが放った高周波の電磁波が銅の巨体を包んだ瞬間、ゴーレムの体内で魔力が激しく衝突し、熱へと変わりました。魔力を吸えば吸うほど、自分自身の抵抗で体が熱せられ、軟らかくなっていく。


「……今なのです! イチゴ(赤)一気に温度を上げて、関節を焼きつかせるのです!」


次の瞬間、眩いばかりの魔力光を放っていた銅ゴーレムは、自らの熱に耐えかねて、どろりと飴のように崩れ落ちました。



魔力回路の素材と、最強の鍋


「ギニャー! 咲姫、今度は溶かしたのかにゃ。銅の匂いが充満してるにゃ」


「おじさん、これは失礼なのです。この純度の高い銅は、学園の魔力配線を2.2倍効率化するための、最高の『超電導素材』になるのです!」


咲姫は、回収されてくる赤金色の塊を想い、満足げに微笑みました。

「それに、銅のお鍋は熱の伝わり方が均一なのです。これでジャムを煮れば、イチゴの形を崩さずに、最高にがっちりとしたコンフィチュールが作れるはずなのです!」


魔力を吸い込む恐怖の巨人は、咲姫の「抵抗制御」によって、学園のインフラを支え、美味しい食事を作るための「機能美あふれる素材」へと生まれ変わったのでした。

ファンタジーのお約束"金属ゴーレム"です。

最初は銅(カッパ―)


銅は熱伝導率がいいので調理道具にいいなぁ…と思い、登場となりました。

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